表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
苦いレモンの香り──この恋には、嘘がある  作者: 晴海凜/Sunny
7.この恋には嘘がある:実家にて(朝陽視点)
39/51

38 当たり前よ

朝陽視点です。

会える距離にいることはわかっていた。

日高がたまに、夕雨と会ったことを楽しそうに話していた。

連絡をとろうと思えば、いくらでも方法はあった。


でも、朝陽はできなかった。

できなかったのではなく、しなかったのかもしれない。

素直になれないまま、日々が過ぎていった。



ある日、実家に帰った朝陽は、ぽつりと両親に話した。


実家の茶の間。

大雨が家中を包む音がする。


朝陽は、黙ったまま手元の湯呑みに視線を落としていた。さっきから、頭の中でぐるぐると夕雨の顔が巡っていた。夕雨の言葉、視線、笑い声――すべてが、今になって形を変えて胸に刺さる。


「……夕雨に会ったよ」


ぽつりと漏らすように言ったその言葉に、母がそっと手を止めた。


「そう……よかった」


「俺……あの子のこと、覚えてたみたいだった」


「当たり前よ」


母は少し微笑んで、それからゆっくりと話し始めた。


「あの子、まだ気にかけてくれてるのね」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ