【もう1人の転生者リューリ】
祝!PV1000突破記念!
皆様ありがとうございます!
初の作品で早くもこのような形で番外編を掲載出来るのは、皆様のお陰です!
さて、今回はもう1人の主人公。リューリくんのお話です。
俺は俺なりに人生これからだったんだ。子供の頃から、親のパン屋に憧れていつか自分も!ってなって、やっと後を継いだと思ったら病気。
俺がなにしたってんだよー…。
治療しても確立した治療法もないから対処療法が多くて、副作用も酷かった。段々と筋力が落ちて細くなっていく手足を見る度、情けなくて辛くて、親の前じゃ泣かなかったけど、一人病室で泣いた事もある。
入院生活も2年目に入ると、それまで外泊とかも出来てた体調も悪くなってきて、親の辛そうな顔を見るのも増えた。
「パンもケーキも作りたいのに……。オヤジ、今年のクリスマスケーキは出来なさそう……」
「何言ってやがる。そもそも、お前も俺もパン屋だろうがっ…ケーキはケーキ屋に任せろっての…」
「そうよ……。でも、家で食べる分くらいはお母さん、貴方のケーキをたべたいわ。だから、もう少し治療を頑張りましょ?」
そんな会話をしたクリスマス前。その年のクリスマスを俺は迎える事は出来なかった。
ーーー俺は死んだはず。なのに、この状況はなに?!
「リューリ!また、調理室に入ったわね!」
「か、母さん!だって、パンを作ってるところ見たくて!」
あろう事か俺は転生?したらしい。
25歳まで生きた事を覚えてるし、死んだ事も覚えてる。
最初は信じられなかった。
でも、過ごして行く内にこれは夢じゃないんだ。って思えてきた。
「ほら、リューリ。これが、魔法よ」
「ふおぉぉっ!母さん!水!キラキラ!」
「ふふっ!そうね。キラキラねぇ。お母さんは、もっと凄い魔法使えるのよー?」
「僕も練習するー!」
だってさ、《魔法》だぜ?俺の生きていた世界に魔法なんてゲームやアニメの世界だけなのに、この世界じゃ当たり前にある。
それから、妹の存在。初めて父親の手を借りながら、抱き上げたあの感触。
色々あったけど、前向きに考えてたんだ。
でも、これだけは許せなかった。それは……食事事情!パンが硬い!味付けも中途半端!甘味もほとんどない!
「くそー……天然酵母パン作ってやる……ふかふか柔らかパン待ってろよー!」
そうして、俺は母さんの指導で魔法。父さんの指導で剣術を学びながら何とか食事事情改善!を目標に日々を暮らしてた。
そんなある日、何時ものように食材を求めて領地に隣接する《魔素の森》に行った。
そこで、これからの俺いや…僕の人生に更なるとんでもない出会いがあったんだ。
皆様いかがでしたか?
初の番外編作品ですが、今後ともPV突破記念やリクエストがあれば、載せていきます!
感想、ご意見お待ちしてます!