表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
The Rampage 2021 - Sweet blood death dawn  作者: 冬野 立冬
『表』────思惑
19/72

12話 再会


「あぁ、生きてるよ?ていうか君本当に動かない方が……」


「殺してやる!殺してえ!殺す!」


「こりゃ、聞く耳持たずだね!?」


 フェイルは悪魔でも自分の命より、ギャレスの命を案じて忠告をしているのだが、今のギャレスにそんな言葉は届かない。

 勿論フェイルの言葉が聞こえていないのだから、警察の脅しなど聞こえている筈がないだろう。

 じわじわとギャレスがフェイルに近付く中、いよいよ警察側も覚悟を迫られた。

 普段なら撃たない────しかし、目の前の人間は明らかに異端である。

 人格の移り変わり、それに伴う言動の変化。

 それらが警官達の本能に『撃て』と忠告を促していた。

 そしてその瞬間が訪れようとする────


「最後の忠告だ!後五歩進むのなら撃つ!」


 一人の警官が覚悟を決め、叫んだ。

 その覚悟は叫びを通じて他の警官にも伝染し、フェイルを囲む警官達は普段なら絶対に味わうことの無い緊張感に襲われた。

 本来なら撃ちたくない所ではあるが、ギャレスはやはり止まらない。

 一歩、また一歩と歩みを進めそして────その時は訪れる。


 ()()()()

 ギャレスと警官は同時に動きを止めたのだった。


 警官が動きを止めた理由はギャレスが原因ではない。

 その原因とは、目の前に現れた一人の男であった。

 ギャレスもまた、その男が原因で一旦足を止めた。

 目の前に現れた男はフェイルの横に立ち、同時に警官に対して銃を下ろすようにと手で示していた。


 そんな腕を上げたままの男はフェイルに話掛ける。


「久しぶりだね、フェイル」


「やあ、ハルネ。約百年振りぐらい?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ