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第六話 復讐の行く先

第六話

復讐の行く先



さて皆さん。

ここでちょっと復習です。

私がこんなワケわからん世界に来たのも、こーやって人殺し美人が存在しちゃってるのも・・・

すべてはコレ、ウサ野郎のせいなのだ。

それだけはわかっててね?でないと今からすることに、

ウサ野郎をかわいそうとか思っちゃうお優しい読者様が存在しちゃうので。



「・・・さあウサ野郎。楽しいショーの始まりだぜ・・・?」


ウサ野郎の背中にどっかりと座りこみ、くっくっと笑う。

さ〜てどう料理してくれようか・・・・


『待てェェェエエエエイ!!!俺が何したっていうんだァァァァ!!!ってか何俺のイメージ汚してんの!?

オメーが勝手についてくるからだろーが!!ってか女王が人殺しなのは昔っからだから!!俺のせいじゃn』

「黙れ」

ドゴッ!!

『ぐはッ!?』


横っ腹に一発入れると、ウサ野郎の断末魔が下から響いた。

あーあ。もうそのまま死ねばいいのに。っていうか死ね。


『お前さっきから何!!なんでそんな怖いんだよ!!!』


あ?生きてたのかよ・・・チッ・・・・


『だからなんなんだよ!!何がチッだバカ!!こっちは舌打ちもつけねーよ!!』

「ってかさっきからなに人様の心読んじゃってんだこの家畜が」

『家畜じゃねーよ!?俺人間だから!!』

「黙れ合成獣が。人間様にかみついてんじゃねーよ」

「ねえねえアリス?よかったら貸しましょうか?鎌」


女王が横から楽しそうに巨大な鎌を持って言った。

まだ兵士の血はついていたが、切れ味はなかなかのようだ。

ラッキー♪これで一発スッキリじゃん♪


「ってことで公開処刑開始」

ジャキッ

『イィィィィイイ!!?マジ!?マジでかッ!!?』

「マジ」

『助けて陛下ァァアアアア!!!こいつ目がマジだァァァァァ!!!』

「えー嫌よー面白そうなんだから〜」


女王が顔をふくらませて、助けを求めるウサ野郎に言った。やっぱカワイー♪そして残酷♪


『あ〜もうッ!!助けてくれないとお菓子なしですよ!俺、仕事しませんからねッ!!!』

「えっ!?そ、それは困るわ・・・・」


女王がウサ野郎の言葉を受け、悶々と悩みだした。

チィッ!!ウサギめ・・・女王をたぶらかしやがって・・・・!!

そしてやがて、女王が残念そうな顔で溜息をついた。


「仕方ないわ・・・アリス、ごめんなさい。今回はここまでにしてあげて?」

「え〜でも・・・・」

「お願い。また今度、必ずやらせてあげるわ」

「・・・女王様がそこまでいうなら・・・・」


仕方なくウサ野郎の背中から降り、縛っていた縄を解いてやる。

・・・命拾いしたな、合成獣。


『っあー・・・しんどぉ・・・・』

「そうだわ!ねえアリス!ここで一緒に住まない?」


女王が突然、嬉しそうに両手を握って言った。

・・・・住む??


「ねえ、いいでしょう?お願いよ。ここにいて?」


女王が下から覗き込むようにしてこちらを見つめてくる。

かっかわい・・・・!!じゃなーい!!

どうしよ・・・こんな美人女王様と住めるなんて予想外だし(ヨソウガイでース)・・・・。

でもいつまでもダムやディーにお世話になるのもあれだしなぁ・・・。


「ほ、ホントにいいんですか・・・?」

「もちろんよ!むしろそっちの方が嬉しいわ!」


えっ笑顔まぶしッ・・・!!太陽か!!超シャイニング!!!

女王様楽しそうだし・・・・


「えっと、じゃあ・・・いい?ですか?」

「本当!?ありがとうアリス!これでいつでも遊べるわね!」

「あ、でもダムとディーに言わなくちゃ・・・」

「大丈夫よ!兵に行かせるから。それよりアリス、どの部屋がいい?」

「部屋?」

「ふふっ、ここは城よ?部屋なんていくつだってあるわ。そうね、例えば・・・・」


女王様がどこからか手帳を取り出し、それをパラパラと開いていく。


「・・・蛙の間」

「却下で」

「狼の間」

「食われますから」

「大蛇の間」

「・・・女王様、案外チョイスが悪質ですね。殺す気ですか?」

「そんなことはないわ。あとは・・・そうねぇ、一番マシなのはダットの間かしら?」

「マシなのないですね・・・もうそこでいいです。ありがとうございました」

「ふふっ、じゃあシロウサギ。これからよろしくなさいね?」


女王様がクスクスと笑って後ろのウサ野郎に言った。

?なにがよろしく??こんな奴とよろしくする必要は・・・・


「・・・・?」


ダットの間?ダっとの間・・・だっとノ間・・・・だっと・・・脱兎・・・・・

脱兎の・・・間。・・・脱兎の間??


「同居さんなんだから、仲良くね?アリス、シロウサギ」

「どう・・・??」

『待ってください陛下!!なんで俺の部屋なんですかッ!!!こんなの庭に転がしとけばいいじゃないですか!!』

「あら、ダメよ。私のお気に入りなんだから。雑な扱いしちゃダメよ?」

『ですけど・・・!!』

「え?ちょ、まさk」

「あら?もう夕方ね。私は仕事に戻るわ♪」


女王様がすたすたと扉へ向かう。

確かに、窓を見ればもう夕暮れだ。でもタンマ。


「え?ちょっ・・・女王s」

「あ。そうそう、シロウサギ。アリスのお世話もしなさいよ?でないとクビなんだから♪」

『あの・・・陛下?お言葉ですが・・・・』

「二人とも仲良くね?じゃあ、また会いましょう♪」

バタンッ



「『待てや女王ォォォォオオオオ!!!!』」











アリス


表と裏の激しい元気な女の子。

特技は暴力。これはキレたら危険すぎる姉への防護術として、自分で身につけたらしい。

今のところ、城にて滞在中。

好きなものは甘いもの。嫌いなものはウサギ。特に白くて人間姿の奴。



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