第二話 情け無用な現実
色々あって、やっとの第二話です!
ヒマあればカタカタと書いておりますね。
そういえば最近タイピングが慣れてきたような・・・
気のせいかなッ♪
さて、第二話です!!
かわいそうなアリスさんを、どうぞご賞味あれ。
第二話
情け無用な現実
ゴッ
「ぶッ!!」
地面が直に顔面を・・・・!!
地味に痛い・・・
なんか背中重いし・・・・ってア?
「おいウサ野郎。テメーなに人間様の上に乗っちゃってくれてんの?吊るすよ?」
ウサ野郎のウサギ耳をつかみあげ、私はスックと立ち上がる。
案外ウサ野郎は軽く、楽々と持ち上げることができた。コイツ何グラム?
『黙れブス。こんな可愛いウサギをつかみ上げる奴を人間とは呼ばねーんだよ』
「黙りやがるのはテメーだウサ野郎。人間にウサギ耳生えてるのをウサギとは言わねーよ。
そういうのは合成獣って言うんだよ。わかる?合成獣って書いてキメラと読むのね?」
『キメラじゃねーよ!!俺、等価交換したからね!?今まで等価交換して生きてきたんだからね!?錬成もされてないから!!』
「お前・・・あれを見たのか・・・・!!」
『見てねーよ!!?ってかあれってなんだよ!!』
「そりゃあお前・・・扉に決まっ」
『はい待てぇぇぇええええ!!!これ以上は荒ピーさんに訴えられるから待てぇぇぇえええ!!!』
「・・・チッ」
『チッ!?』
なんか普通に会話してるけど・・・・
「ここどこよ?」
『ん?』
森に囲まれた草原のど真ん中。
そこで私とウサ野郎は佇んでいた。
見たことのない景色。見たことのない金色の空。
『ここは不思議の国だ』
「・・・What?」
『不思議の国』
不思議の・・・国ィ??ドコ王国だソレハ。
ってかその前によ・・・・
「姉貴の本返しやがれ」
『ないぜ』
「・・・・は?」
ない?今ないっつったかこのウサ野郎??
「オイィィィイイイイ!!!どうしてくれんだテメエエエェェェェ!!!姉貴に殺されるだろーがァァァァァ!!」
ウサ野郎の胸ぐらを引っつかみ、私は一心不乱に叫んだ。
だって死ぬんだぜ?釘バットで。
言わなかったけどね、私の姉貴はニコニコしておとなしくて優しい姉なのよ。
でもね、一度キレると釘バット振り回しながら追いかけてくんのよ。
恐ろしいんだから。一種のホラーなんだから。
あの時の顔っつったら、そりゃあもう鬼神のようなお顔で・・・・
『おっ落ち着け落ち着け・・・本なら通路ん中だから・・・・』
瞬間、私の動きは止まる。
「・・・通路?それって取り返せる??」
『いけるいける・・・だから離せ・・・・』
ウサ野郎が今にも死にそうだったので、私はゆっくりと手を離した。
『ふうっ・・・・』
「で、なんで私がその不思議の国とやらに来てんの?」
『そりゃあお前・・・穴に落ちたからに決まってんだろ』
「あな?」
そういやウサ野郎を追いかけてる途中でなんかハマったような・・・・
あれ穴だったんだ・・・てっきり巣穴か落とし穴かと・・・・
『あの穴はお前がいた世界と、この不思議の国とを繋ぐ通路みたいなもんだ。
でもごくたま〜にしか開かないのが欠点でな・・・』
ウサ野郎がう〜んと腕組みをして唸る。
通路ならずっと開いてろよな。タチ悪ィ通路だな・・・。
『そして俺はあっちの世界に行ったんだが、帰ろうと思ったら通路が開いてなかったんだ。
それから一年くらい待ち続け、やっと開いたから行こうと思ったんだが・・・・』
「一年!?それってごくたまどころじゃないじゃん!!」
そして一年待ち続けたお前もどうよ・・・・
『そしたらだ。お前がたまたま俺の探していた本を持っていたから、仕方なくひったくったんだ』
「え?お、おいおいおい待て待て待て待て。お前が探してた本?それって姉貴の本だったの?」
『そうだ。本ならなんでもよかったんだが、急がないと通路がまた閉まっちまうし、
その通路に向かう途中のいいとこで発見したからな〜チャンスだと思って』
「?なんで本がいるワケ?」
私が不思議に思ってウサ野郎に尋ねると、ウサ野郎は馬鹿を見る目で私を見た。
『通路には通行料がいるだろーが。テメー高速乗ったことねえの?』
「いやいやいや。通行料が本って聞いたことねーよ。EピーCか?お前それEピーCか?」
『バーカ。俺は一般だっての』
「いや知らねーけどな?」
『・・・まあそういうワケで。お前の姉貴の本は、EピーC本部で預かってるってよ』
「軽くカタしてんじゃねえよ!!帰ったら姉貴に殺されるだろ!!!」
『それはないぜ』
ウサ野郎がケロッとして言った。
余裕だなコイツ他人事と思いやがって・・・・
今からでも丸焼いてやろうか。
『だってお前、もう一生ここから出られねーもん』
「・・・・は?」
『まあそういうことで!俺は今から仕事あっから』
ウサ野郎がそそくさと森の奥へ進んでいく。
『達者でな〜案外面白かったぜお前〜』
そうして真っ白なウサギ少年は、小悪魔の如き笑みをよこして消え去っていきましたとさ。
めでたし めでたs
「めでたかねぇぇぇぇええええ!!!!」
置いてかれましたね〜ええハイ。
これからはウサギさん以外にもキャラを増やそうかと考え中です。
これからも読んでってネ♪♪