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14話
朝起きると、頭がぼーっとした。
体もだるかったし、(風邪かな?)そう思った。
体温を測ると、38,1度あって、多分風邪だろう…
「空…ちょっと風邪引いたみたいで、輝のところ行けないから…」
「大丈夫か?」
「あぁ。でも輝、僕が行かないと心配しそうだな…」
「俺が行くからさ、灯は休んどけって」
「なんかあれば言って」そう言いながら僕は仮眠室のベッドに横になった。
僕が風邪を引く分はいいけど、輝に移ると大変だ。
だから風邪が治るまで輝には会えない…
僕はいつの間にか眠ってしまったらしく、起きると空が部屋に飛び込んできた。
「ん?空?」
「灯~輝くんを泣かせちゃった…」
「はぁ?何で」僕は少し怒りぎみに言ったと思う。
「分かんない。灯、お願い…」そう言われて、僕は輝の病室に向かった。
少しなら風邪も移らないと思うし…
「ひーか、どうしたの?」そこには、涙を流して天井を見つめている輝の姿があった。




