決意。
「合コンの奴結局どうだったの? 付き合うの?」
昼休みまもるが話しかけてきた。
「はあ? 何急に。 関係ないでしょ」
「オレ、 付き合ってって言ったよね? 何で他の奴と会うの?」
「意味分からない。 まもるには関係ないし、 私は貴方と付き合いません」
そう言って教室を出た。
お昼はたかちゃんと外で食べる予定。
たかちゃんを教室まで迎えに行き、外のベンチまで歩いた。
「まもるに色々聞かれたよ。 全く何を考えてるんだか……」
「ちょっと嬉しい?」
「まさか! あり得ないでしょ? まもる彼女いるんだよ? なのに何で言うかねぇ」
「好きだからじゃない? でも拒まれる。
だから追いかけたくなる。 何の心理か分からないけど」
「勝手な心理なだけだよ」
ベンチに座りコンビニで買ったサンドイッチをあけた。
「お弁当やめたの?」
「寝坊して……」
「珍しい。 考え事?」
「うーん……」
パクリとサンドイッチを食べながら、山野さんを思い出した。
「新しい恋もいいのかね。 いつまでも古い思いに縛られるのも疲れたし」
「お? いく?」
「考えてからだけど、このままいても虚しいじゃない?」
「確かに……。 行っちゃえば? 新しい出会い。 新しい恋に」
蒼く晴れ渡った空を見上げ、サンドイッチをほおばりながら、まもるとこの先はないな。何て思って……。少しだけやっぱり悲しくなる。
「寒いね。 戻ろうか」
ペットボトルのお茶を飲んでいた私は、バタバタと後片付けをした。
「もう冬だね。 クリスマスもあっと言う間にくるよ」
「寂しいクリスマスになりませんように……」
「何それ? 寂しくないでしょ」
「分からないじゃん」
次の講義の為、教室に向かった。
「次のやつもまもると一緒か……」
やだなあ。何でそうしちゃったんだろ。
「仕方ないか」
「瑠花! こっち!」
先に教室にいたまもるが声をかけた。
「別に隣じゃなくても」
「まぁいいじゃん」
良くないよ……。新しい恋行けなくなりそう。
ズカズカ土足で人の気持ちに入り込んで来て、何考えてるの?
「それよりさっきの話……」
「お答えしません」
「オレがいるからやめなさい」
どこまで勝手なの?変な事言わないで。
「うるさいよ。 関わらないで」
私の引いた線を超えないでってば。
自宅に戻り、ベッドに顔を伏せた。
「踏ん切りつけなきゃな。 まもるとは唯の友達」
カバンからケータイを取り出し、山野さんにメールした。
『金曜、 会えませんか?』
私の小さな覚悟。大きな決断だ。
『分かりました。 またメールします』
山野さんの事、前向きに考えよう。
ケータイを閉じ、そう思った。




