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クリスマス特別話 アンジェの遊戯的日常

作者: 馬仮面

メリークリスマス・・・これは遅いか・・・あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

~シカ視点~

セレス家の屋敷に入ってもうこんなに日が経ったんですか。…早いような遅いような…そして今日はとても素敵な日。クリスマスイブ。朝から夕方まで屋敷ではお嬢様達がわいわい準備をしている。そして俺とアズキちゃんも現在廊下の飾り付けを手伝っている。


「アズキちゃん。そっちもうちょっと上じゃない?」

「…承知」


さらに夜になるとみんなでクリスマスパーティをするというとても楽しい日なりそうなスケジュールだ。…だけど。俺達はマジシャンだ。楽しむ前に皆を楽しませなきゃいけない…ただクリスマスパーティで笑ってなんていられない。


「ねぇ、アズキちゃん。クリスマスパーティの事なんだけど…」

「…何?」


あ、この距離じゃあまともに会話できないんだった。5m離れないと…アズキちゃんはなぜか私の前では一言しか喋らず。離れると少し泣き虫になるけど会話ができる。今にもに離れてく度涙目になっているのが分かる。


「皆の前でマジックをしたいんだ。皆を楽しませれるようなマジックをね」

「で、でも。どうするの?…普段の日でもたくさんマジック見せちゃってるから…いつもみたいなのは盛り上がらないんじゃないかな?」


そう。アズキちゃんの言う通り普段からセレス家の皆さんに既にたくさんのマジックを見せている。もしかすると冷めてしまうかもしれない。俺達姉妹はそれに恐れていのだ。


「う~ん。でも何もしないじゃマジシャンとして名がすたるからなぁ…どうしようか…」


ネタ切れなわけではないが、クリスマスイブにしかできない特別なマジックをしたいのだ。でも今の私たちの実力じゃそんな大きなマジックはできない…切羽詰まってる状態である。


「どうにかしないとなぁ…ん?」


すると俺は隣にあったクリスマスツリーを見た。そして飾ってあるプレゼント箱をじーっと見つめる…


「…!そうだ!これだ!プレゼント!」

「あ、それいいかも…でもプレゼントって言っても皆何が好きなのかな?」


確かに俺達は皆が欲しがっているものがわからない…ならば聞くしかない。そう思った俺はアズキちゃんを引っ張り、早速皆が欲しがっているものを聞きに行った。


「プレゼントを皆に渡せば皆喜ぶだろうなぁ…ニシシ」


そう思いながら俺は皆さんの所へ走っていく。やっぱり最初はアンジェお姉ちゃんに聞きたい。なので俺は急いでアンジェお姉ちゃんの部屋へと行く。しかし部屋に行くと少しだけ聞きづらい状況だった。部屋の中からザキ君やエリーさんやヨルちゃん、そしてメムさんの声が聞こえた。どうやらアンジェお姉ちゃんの部屋で遊んでいるのだろう。仕方がない。皆に聞いてみよう。そう思い俺は扉を開ける。


「あ、シカちゃんアズキちゃん。仕事はもう終わりましたか?」


最初に反応したのはアンジェお姉ちゃんだ。俺はいつものように接した。


「は、はい。ついさっき終わらせてきましたよ」

「…容易い」


こういう時に近くにいるアズキちゃんが役に立つなぁ…。そしてアンジェお姉ちゃんがそれを聞いて少しだけ喜ぶ。


「そうですか。ではシカちゃんとアズキちゃんも一緒に遊びませんか?今皆でボードゲームをやっているんですよ?」

「生き様ゲームっていってお金貯めながらゴール目指すんだよ!二人もやろうよ!」


アンジェお姉ちゃんとザキ君が俺達にゲームを勧めてきたので私たちも一緒にやることにした。こうなったらさりげなく皆に聞くしかない。今は皆さんと少しだけ遊んでおこう…


~1時間後~

「えぇ!?大人の女性とお酒を飲んでお金を大量に使う!?」

「ザキさんってそんなマニアックな人だったんですね…」

「…衝撃の事実」

「うぅ…ヨルちゃんもアズキさんもひどいよぉ…」


かなり時間が経った。よし、そろそろ皆に聞こう…と思った瞬間だった。


「そういえば皆さん。サンタさんに何かプレゼントを願いましたか?」


なんとアンジェお姉ちゃんが皆に俺達が聞きたいことに近い質問をしてきた。チャンスこれで皆さんの欲しい物が聞ける。


「う~ん。欲しいものかぁ…」

「そうですねぇ…」


皆が目を閉じ考える。俺やアズキちゃんも一応考える。そしてまずザキ君が手を挙げ答える。さぁ、ザキ君。君が欲しいものはなんですか?


「僕、サンタさんに来年も皆と楽しい毎日が欲しいって願うよ」


…え?


「それサンタというか神様に願うものかと…でもそれいいですね。では私もそれを…」


え!?エリーさんも!?


「あら、皆さんも?実は私は最初から願っていたんですよ?」


ええ!?アンジェお姉ちゃんまで!?どうして!?そしてその理由がメムさんとヨルちゃんの言葉で私はやっと理解する。


「まぁ、お金で買えるようなプレゼントは嬉しいけどなんか違いますよね」

「…お金で買えるものより、お金で買えない人の心にある気持ちの方が貴重なんじゃない?」


お金では買えない人の心…バカだなぁ俺。何のために俺達はマジシャンをやってるんだか…そう。皆に楽しんでもらうこと、喜んでもらうこと。それらが大事なのに…本当に馬鹿だなぁ。どうやらアズキちゃんも理解したのだか暗い表情を見せる。


「ど、どうしたんですか?シカちゃん?アズキちゃん」


アンジェお姉ちゃんが俺とアズキちゃんの表情を見て心配をしている。皆もみっともないけど、嬉しい。そして悔しい。今俺達がやっている事は本当の俺達マジシャンじゃない。


「…俺達、今日マジックをして皆をもっと驚かせようと思ったんです。でもそれは卑怯な作戦でした。やっぱりお金で買えるものじゃなく、想いや楽しみ、お金では手に入らない物が一番いいですよね!」


そうして俺は立ち上がる、するとアズキちゃんも決心したんだかいつもより真剣な表情をしていた。


「皆さん!今日のクリスマスパーティ。楽しみにしててくださいね!」

「…衝撃の数々…お楽しみに…」


アズキちゃんが俺の近くで二言だという事はいつもより真剣な表しなのだ。そう言い残した俺達は堂々とアンジェお姉ちゃんの部屋から出ていく。


「さぁ!アズキちゃん!早速パーティに向けて特訓しよう!」

「うん…」


そして俺達は自分の部屋へと歩く瞬間だった。突然外から何かシャンシャンと鈴のような音が鳴っていた。


(?何の音だろう)


窓を眺めてみる。すると外はもう太陽が見えなくなって少しだけ暗くなっていた。そしてそこに写っていたのは赤い服を来た人がトナカイが引っ張っている空に浮かんでいる馬車を使い。空からピカピカと光る何かを撒いていた。


「あ、あれ?あれって…」


そしてほんの一瞬だけ赤い服を来た人がこっちを見て手を振った…ように見えた。


「…ま、まさかね…あはは」

「…シカちゃん」

「え?あ、な、なんでもないよ!ほら!早くマジック考えに行こう!」

「…うん」


あの時俺が見たあの人はもしかして…もしそうだとしたら…いつか謝りに行きたい、そしてありがとうって伝えたい。そのためにも、もっとマジックよ良さを皆に伝えないと。さぁ、俺とアズキちゃんのマジック人生は…まだ始まったばかりだ。

シカ「いかがでしたでしょうか!?本当に急いで書いたんでミスってるところとかあるかもしれません!」

アズキ「…ご了承を…」

シカ「アンジェお姉ちゃんの中の人は今回の視点を俺かサンタにしたかったそうです」

アズキ「…優先はシカちゃん」

シカ「まぁ、すんごく嬉しいんですけど…これでよかったんでしょうか?」

クロウ「よかったではありませんか。私なんて時間の都合で出ていませんよ?」

アルイ「まぁ、俺そんな柄じゃないし今回はシカちゃんがメインで良かったと思うぜ?」

コガネ「いいねぇ、若いのは…まぁ、おっちゃんもそんな柄じゃないしな」

アンジェ「さぁ、そろそろ雑談はやめて皆であの言葉を言いますよ?せーの」


『Merry-X'mas:!そして来年も幸せな年でありますように!』

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