6話
放課後になり2人が教室にやってきた。
普段と変わらない3人。
俺もいつもを装ってみるけど蓮の表情からしてたぶん装えてないんだと思う。
拓哉の彼女の事も気になるし昨日の事も気になる。
「後で家行くわ」
蓮が耳打ちする、蓮の息がかかった耳が熱い。
公園横の通りにあるフードカーでドリンクとホットドッグを買ってベンチに座る、俺は1番左端に座り横に拓哉、拓哉の横に蓮が座りその隣に塁が座った。
なんだかしっくりこない配置。
「たまにはいいっしょ」
拓哉が悪い顔をして笑う、その奥で呆れた顔の塁。
蓮の顔は拓哉で見えなかった。
「お前って性格に反して見た目通り甘党だよな」
「拓哉もカフェラテだろ?甘党じゃん」
「お前はマンゴーだろ、レベルが違う」
「一緒だろ」
以外と普通に話せてよかった。
「ちょい飲ませてみ」
拓哉にマンゴージュースを差し出す。
拓哉が少し前のめりになった事で蓮と目が合った。
何か話すわけでもなく数秒の時が流れる。
「甘っ!やっぱ全然レベル違うわ」
「砂糖入ってんだから一緒だわ」
「罪の重さが違う」
「なんの罪だよ」
「あっ!俺とお前の初間接キスじゃん」
確かに飲み物シェアした事なかったけどキスって!?
「ぷっ!顔真っ赤」
「ふざけんな」
睨みながら拓哉の方を向くと大爆笑の拓哉。
一瞬だけ蓮の方に目を向けたが後頭部しか見えなかった、なんとなく聞かれてなくて安心した。
「尚って純粋でうらやましいわ」
何か考えながら遠い目をした拓哉が言った。
「拓哉は純粋じゃねぇんだ」
少し馬鹿にしたように言った俺。
「純粋なんて言葉知らないくらいだわ」
まぁ二股男疑惑があるくらいですから。
「例えば?」
「やりてぇとか」
言葉を失う俺。
小さい子もいる公園で君は今なんと言いました?
「お前そうゆうのないっしょ」
「急に何言い出すんだよ」
「恋バナ」
「これ恋バナじゃないでしょ」
「思春期男子バナ」
「なんだそれ」
なんか恥ずかしい、俺、恋バナ無理かも。
「考えた事もねんじゃね?」
「だからっ」
「やりてぇなぁとかキスしてぇなぁとか」
拓哉の方を見ると空を見ている。
なぜかちゃんと向き合わないといけない気がした。
「あるよ」
「えっマジで、以外だわ」
「まぁ高校生だし」
実際は小学生の時から蓮にキスしたいって何度思った事か、妄想で何度蓮にキスした事か。
みんながエッチな雑誌に興味がある時に興味なさすぎて一緒に騒げなかった事で純粋とゆう誤解を生んでしまったのだけど。
「ってゆうか拓哉彼女いるんでしょ?」
「……なんで?」
「隣の席の奴が言ってきた」
「明日ボコる」
「やめてやれ」
拓哉は少しにがそうな顔で俺を見た。
「どうした?」
俺の言葉を聞いて拓哉が俺に顔を寄せる。
俺も自然と耳を拓也の方に近づけた。
「お前まだこれからじゃん?ちゃんと好きな奴と一緒にならないと後悔する事になるぞ」
「拓哉?……あのさっ」
「なんか運動したくなったな!」
拓哉は急に立ち上がり背伸びをした、俺も含め3人で拓哉を見る、俺たちを見ながら拓哉が笑顔で言ってきた。
「鬼ごっこしない?」
「1人でやっとけバーカ」
塁のツッコミの後3人は拓哉を置いて歩き出す。
追いついて来た拓哉が混ざり2列になって歩く、俺の隣は蓮で俺らの前が拓哉と塁。
「ん」
なぜか蓮がアイスコーヒーを傾けてきた。
「なんだよ」
「お子ちゃまにはまだ早いか」
「は?飲めるし」
アイスコーヒーを1口飲む、苦い。
「はい間接キス」
「ぬっ」
意地が悪い顔をしながら見下ろしてくる蓮、俺の気持ちバラして困らせてやろうか。
「今からどこ行く?」
塁の声に3人が塁を見る。
「温泉」
冗談か本気かわからない拓哉の事は無視。
「マジでどこ行く?」
塁の言葉に知恵をふり絞る。
「露天風呂、銭湯、サウナ」
拓哉くん?塁の体が見たいからって君ちょっと暴走しすぎじゃない?冷たい視線を拓哉に向ける。
拓哉も刺さるような視線に気づいたのか俺を見た。
「尚も行きたいよな」
「俺を巻き込むな」
急に近寄って来て俺の耳に顔を近づける拓哉。
「2人で分かれて入るほうがいいか」
コイツ塁と2人で入りたいのか?って入るつもりか!?
「お前がね」
「…は?なに?」
「2人のがいいでしょ?お前がね」
えっ……えっ!?どっ!どうゆう意味!!
動揺しまくる俺をそのままに拓哉は塁の隣に戻った。
不思議そうに俺を見る蓮と塁。
気づいているのか!俺が蓮を好きだと気づいていたのか!それとも違う意味なのか!?
拓哉を見ると楽しそうに笑っている。




