第二章『霊眼』 主な登場人物
冬雪夏生
本名細川裕、元日本人魔力使用者の転生者。『呪風』のコードネームを持ち、共和国諜報機関特別情報庁のスパイチーム『幻影』に所属する三等工作員。表向きには若き魔道具屋の店主として通っており、首都ギルキリア市に魔道具屋を置いている。魔術魔法、精霊術魔法、呪術魔法いずれも扱うことができる、魔法の天才。
冬雪幽灘
元日本人の少女。雪崩に巻き込まれて死亡したのち、幽霊の期間を経て、冬雪のギルキリア移住を機に転生者となる。法律上は冬雪の養女扱いで、被保護者。
平井零火
日本人の雪女。幽儺の姉であり、冬雪が日本に残した協力者として『姫風』のコードネームを持つ。冬雪と幽灘に会うため、かなりの高頻度で共和国を訪れる。
岩倉美花
本名不明、元日本人の女性。『白兎』のコードネームを持ち、『幻影』に所属する三等工作員。表向きには私立探偵として通っており、首都ギルキリア市に探偵事務所を置いている。公安警察の協力者だったが情報に深入りしたため死亡し、転生者として共和国で生きることになった。
ヴェルナー・アイスナー
『冷鳴』のコードネームを持ち、『幻影』に所属する三等工作員。ギルキリア地方工業大学の事務員として潜伏し、主に国内の防諜を行っている。魔術魔法の適正はないが、精霊との親和性は多少ある。愛妻家。
アーニャ・イルムガード・アイスナー
『烈苛』のコードネームを持ち、『幻影』に所属する三等工作員。通訳者として活動し、主に帝国での任務を受けるが、国内の任務を手伝うこともある。夫と逆に、魔術魔法の適性が比較的高いが、物理的な武器も扱う多才型。
アルベルト・トパロウル
『断狭』のコードネームを持ち、『幻影』を束ねる一等工作員。まだ現役で動けそうな屈強な体を持っているが前線に立つことはほとんどなく、基本的に『幻影』の拠点である『幻想郷』の執務室で部下のサポートをしている。
クリスティーネ・クルーザ
天使名クリーシス、大天使。堕天使イヴリーネ討伐のために差し向けられた天使が消息不明になったため派遣され、三等工作員に昇進した冬雪に合流。ギルキリア中央公園によく現れ、協力関係を結ぶ。
アネッタ・スチュワート
ギルキリア中央公園によく遊びに来る少女。幽儺の友人。
アントニー・スチュワート
ギルキリア中央公園によく遊びに来る少年。幽儺の友人、アネッタの兄。
グレゴワール・スチュワート
アネッタとアントニーの父。共和日報ギルキリア本社の政治部部長。一六歳で共和日報の記者となり、叩き上げで昇進。鋭い洞察力を持つ。
シルヴィ・スチュワート
アネッタとアントニーの母、グレゴワールの妻。共和日報ギルキリア本社の社会部編集長。二〇歳で共和日報の記者となり、女性にしては早い昇進。
シンシア・キャメロン
共和国国営報道機関中央通信の特派員、主に『幻影』を担当するメッセンジャー。冗句が多い。
ルイ・アイスナー
司法省総合司法局に侵入した少年。条件を付けて『幻影』に加入。冬雪に魔法を教わるため弟子になり、師匠と呼ぶ。対外的にはアイスナー家の養子。
ウェンディ・シルバーベルヒ
ルイの姉、特別情報庁防諜工作員の元メッセンジャー。冤罪で警察に逮捕され特別情報庁の口利きで釈放されたものの行き場がなく、ルイとほぼ同時に『幻影』に加入する。対外的には岩倉の助手として岩倉探偵事務所に在籍。
フレデリカ・シャロン
シャロン魔石鉱業株式会社社長。政略のため他財閥家の令息と婚約していたが、アデラールが逮捕されシャロン財閥の株が暴落したため、婚約を破棄し財閥を解体。冬雪がどこかの隠密だと気付いている。
ルナ・アルテミエフ
フレデリカの専属のメイド。シャロン財閥解体の折に解雇される予定だったが、本人の強い意向でフレデリカと去就を共にする。解体後はフレデリカの使用人兼秘書となる。
コンラート・オストワルト
旧ウェヨレ公国軍の秘密組織『解呪の青狼』指揮官。高度な魔術能力を持ち、精霊術魔法も扱う。
ウォレス
アイシュヴァイツ要塞駐留情報部の指揮官。准将。
ヘインツ・ベイルハースト
共和国民主党所属の政治家、左院議員。神暦五九九三年一二月三〇日に開いた政治資金パーティーで、酒に毒を混入され死亡する。
ヴァネバー・ベイルハースト
民主党所属の政治家、ギルキリア市中央区の区議会議員。ヘインツの息子。
オットー・シュトックハウゼン
特別情報庁の官僚、元工作員。