6話 蒸し料理 プディング 3
「とりあえず。…この人は幸いにも、目立った外傷はないし、小さな切り傷や擦り傷程度だわさ。…身体を綺麗に洗ってから薬草を塗ってあげて、傷口に布でも巻いておきなさい。…ただ疲労と衰弱に脱水症状が酷いから、塩を混ぜた水や、柔らかく消化の良さそうな食べ物を用意して。…」
「はい。」
女性達は返事をし、即座に動き出す。
その内の一人がハンターの男達を責付きだした。
「ほら!…男集団は立ち入り禁止!…治療の邪魔だから、外に出るんだよ!…」
「わかった!…わかったから押すなよ!」
対して男達も堪らず、そそくさと踵を返して部屋から退室していく。
「ケリーさん!…早く早く!!」
「…ま、待っておくれよ、サーラちゃん!…これでも急いでるんだから!」
すると入れ代わる様に、サーラが走ってやってきた。
すぐ後をケリーが赤ん坊を抱きながら、追いかけてきた。
二人は、人と人の間を縫う様に無理矢理に進みながら、空き部屋に入ってくる。
まだ部屋にいるハンター達も気がつき、道を譲りだす。
その中から、真っ先にロンドが声をかけてきた。
「あぁ、…サーラちゃん!…親方から聞いたよ!…ごめんね、すぐに駆けつけてあげられなくて、心細かったで、……」
「お父ちゃん!!…邪魔!!…退いて!!」
しかし、サーラは投げ遣りに返事しながら、真っ直ぐ素通りしてしまう。
「ガーーーーン?!!!」
因みに背後では、ロンドが膝から崩れ落ちては床の上で項垂れていた。
すぐに親方が引きずってでも、連れ出したようだった。




