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5話 ポテトオムレツ 4

 やがて場所は移り変わり、ーー

 此処は山の麓の雑木林である。鬱蒼とした木々は見上げる程に高く、枝の隙間からは木漏れ日が射し込んでいた。また小さな鳥の鳴き声が響き渡っており、苔むした樹皮や木の芽の強烈な香りも漂う。

 近くには小川が流れており、水面が磨いた様に煌めいていた。

 そんな場所で、アニタは周囲を見渡しながら、ゆっくりと獣道を歩いている。時折に耳を澄ましながら、鳥の鳴き声がする方を選んで、再び進んでいく。

 彼女の後を、サーラも追いかけている。一歩離れた位置から、付かず離れずの距離を保っている。

 「ん?」

 すると彼女達は獣道を出ると、切り立った崖を発見した。

 「…あった?」

 「…あったよ。」

 とアニタは言いつつ、崖の上部を指さす。

 サーラも視線を向けた。

 その先には、崖の一部だけ岩肌が露出した所がある。

 さらに葉っぱの生い茂る木が一本だけ、うねる様に生えていた。若々しい葉っぱの付く枝の二股部分には、細い木の枝で編み込まれた鳥の巣があった。パッと見ただけでも、幾重にもある沢山の枝に点々と存在した。全部合わせても両手でも数えきれない程だ。

 「おぉ~!」とサーラは感嘆の声を漏らす。

 「どれ、待ってな。」と、アニタは言うと、単独で崖を登り始める。軽い身のこなしで颯爽と進んでいき、瞬く間に目的の場所へと辿り着いた。すぐに巣の中をまさぐってから、また同じ様な素早い動きで戻ってきたのだった。

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