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間章 波乱の事件と再開 11
「えっと?…」
だが、逆にメローナは困惑しており、訝しむ視線を向けてきていた。相手の様子を伺っているようだ。
それをサーラは横目に、品物を棚に戻しながら、言葉を投げ掛ける。
「…何が作りたいの?」
「…!!」
「…さっきは、クッキー作ったし、他のにする?」
「…教えてくれるんですの?。」
と、メローナも聞き返してきた。
そのまま彼女達は、話を続けていく。
「…別に減るものじゃないし、いいわ。…でも、こんなに物はいらない。」
「…え、で、でも。」
「だって、持ちきれないし、食べきれないもん。」
「あ、…。」
「…ふふ。…随分と、手作りが気に入ったようなのね。」
「…い、嫌ではなかったですわ。」
「そう。…じゃあ、此処で何かを買ったら、それを材料に作りましょう。…その料理を一緒に食べる。…それで教えてあげるわ。」
「…えぇ!…わかりましたわ。」
「ふふ。」
「ほほほ。」
すると、段々と彼女達は、和やかな雰囲気になってきた。さらに互いに顔を合わせると、途端に可笑しさで微笑んでいるのだった。




