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遥か昔の記憶 2

 「わぁ!…いい匂い!」

 すると廊下には、大勢の子供達がいた。パッと見て十人近くはおり、少年と少女が半々ずつで、年齢は様々で幅広い。

 年長は十二歳から、最も年下は五歳か四歳だった。

 そんな子達が幼い方から順番に、どっと室内へとなだれ込んでくる。

 「早く早く!!」

 「待ってよ!」

 「コラ!…ラーサ様がいるんだから、走らないの。」

 さらに年長の子が走った事を叱責していた。

 彼等の様子を見て、キッチンにいた女の使用人達が慌てふためいている。

 「すいません、ラーサ様。」

 「うちの子達ったら、お行儀悪くて。」

 しかし、ラーサは声を出して大笑いしながら、

 「ホホ。…元気があってよいよい。…それよりも、料理が冷めるから、皆を席に座らせるぞ。」

 と優しく嗜めて、指示を飛ばしだした。

 再び使用人達も齷齪と動き出す。

 すると子供達も周りの様子を見て、自ずと大人しくなり、全員が促されて着席していく。

 「んしょ。」

 その中で、あどけない少女がテーブルの真ん中辺りの椅子に座っていた。

 彼女は栗色の髪と青い目が特徴的で、端整な顔立ちをしており、最も小柄で華奢な体躯だ。また白いドレス風な洋服でめかし込み、誰よりも目立っていた。

 ラーサは近寄り、少女の肩に手を置くと、皆に話しかけだした。

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