間章 驚愕な話 11
「どうしたんだい?…ご飯、食べないのかい?…食べなきゃ、具合が良くならない一方だよ。」
「……ごめんなさい。」
とリリャーは、謝る。
すぐに、ばあ様は否定し、
「いや、怒っている訳じゃないんだよ。…心配して言ってんだから、…少し顔を見せておくれ。」
と、リリャーの顔を覗きこんで診察ながら、幾つかの質問をしていく。
「具合はどうだい?」
「…そんなに、…良くはないです。…」
「顔色も悪いね。…食欲もないのかい?」
「た、…食べたくない訳じゃないんです。…でも、…食べなきゃって考えれば考える程、気持ち悪くなってしまうんです。」
とリリャーも、答えていく。
その様子をサーラは、静かに見守っていた。
傍らでは、ケリーもそわそわと落ち着かない。
しかし、ばあ様は次第に表情が雲らしながら考え込んでいた。やがて少し渋りながらも、ぽつりぽつりと考えを述べる。
「思ったよりも、症状が酷いのかもしれないね。…過剰なストレスが原因で、食欲が減退しているんだろう。」
「…そんな?!…昨日は食事してたのに。」と、アニタは問いかけて話に加わる。
「時と場合や、体調によるさね。…ただハッキリ言えるのは、このままではいけない。…早急に手だてを考えないと。」
「…方法は、何かないですか?」
「…こういう場合は、無理に食べさせるのも良くないんだけど、…あるにはあるよ。」
「どうするんですか?…」
「…一番なのは本人が食べたいと、思わせる事だよ。…誰かと一緒に食事したり、好きな物を食べたりとか。」




