「異世界転生なんてクソ喰らえ、食らえタバスコ爆弾んんん!!」
(彼が目を覚ますと、そこはみたことがない景色が広がっていた。彼は、いわゆる異世界転生をしてしまったのだ。)
「何で!? 何で、俺異世界転生しちゃってんの!? そこら辺の描写とかないんですか?」
(さあ、何か不幸な事故にでもあったんじゃない?)
「適当すぎません!?俺の異世界転生の謎軽過ぎません」
(世の中重ければいいってもんじゃないと思うよ。)
「はい、すみません…ってなるか!何でこっちが説教されてんだよ」
(悪いことをしたら謝るそれは人間として当たり前のことだよ?)
「もう、何かいいです。あなたと話していても無駄なだけな気がしてきました」
(あっ、僕はピスカこれから君の頭の中に居続けるから。)
「いやだぁぁぁぁぁ」
(異世界転生した君の為のサポートアイテムとでも思ってくれ。)
「何で足かせ背負わなにゃならんのですか!?」
(役に立つよ? ガラケイくらい。)
「それは、今はもう役立たないんですが!?
今はスマホなんですよ?」
(も、勿論知ってたよ。)
「知らなかった反応! 情報が古すぎる」
(まあ、とにかく頑張ろうぜ相棒!)
「適当にまとめやがった!」
*
「お、起きたか。朝ごはんだぞー」
「こっち来て顔洗うわよ」
「うん…ってええええ!!!」
ということで変な夢見た次の日俺は本当に転生していた。俺は、高校3年生で親はいなかったはずなのに目が覚めると両親(?)がおり体は縮んでいた。目線が低い、ちっちゃい子って大変なんだな。
*
あれから、色々な情報を集めたのでまとめておくとしよう。
俺は、現在5歳 名前はバファリバ・ライガ。
両親の名前は、父親の方がバファリバ・テント、母親の方がバファリバ・ナベリ。
この俺が住んでいる村はデフェル村。
都市からは遠く人里離れた村である。
1番驚いたのはこの世界には、魔法が存在する。ギルドというものもあるらしい。
何かゲームみたいだな。前世がゲーム好きだった俺としてはワクワクするね!
俺としては、生まれたときから身寄りもいなかったし高校も楽しくなかったからラッキーてなもんですよ。
ファンタジー的世界、
「大歓迎いいい!!!」
(それは良かったよ。)
また、頭の中で夢で聞いた声がした。確か…。
「お前は、スピカだっけ?」
(そうでーす、君のサポート兼からかい兼ツッコミ兼日曜大工のスピカでーす。
君にしか僕の声は聞こえてないから、君は声に出して喋らない方がいいよ? 独り言ぶつぶつ言ってる怪しい奴になるからさ、脳内で喋ってくれ)
「めちゃくちゃ兼用してる!? 日曜大工はいらなかったろ!?」
(ツッコミは脳内でお願いしまーす。んで、早速だけど説明してあげようか?)
正直怪しいんだよなぁ。本当にサポート役なのかも怪しいし、本当のことを言うのだろうか?
(聞こえるからねー。そんなに疑われてるとか僕悲しくなってきちゃうなぁ)
「なぜ、俺の脳内を読めたんだ!?」
(さっきから言ってんじゃん! 話聞いてた!?)
「すまん、何かうるさいなぁくらいにしか思ってなかった」
(ひどい! はぁ、しょうがない。ステータスオンって言ってみて)
怪しい。言ったら爆破するかもしれないな。
(しねぇよ!? 僕のこと疑いすぎじゃね!?)
いきなり脳内に話しかけてくる奴のことすぐに信じるバカはいないと思うぞ、
(まあ、確かに。でも、とりあえず言ってみてよ)
俺は渋々頷く。今のところ怪しい奴だが罠にかけようと言う感じじゃなさそうだしな、
『ステータスオン』
ブォン 俺の前に何かが現れる。これは…。
『バファリバ・ライガ 性別 男 年齢 5歳
レベル 1
HP 20 攻撃力 5 スピード 7 精神力 3
魔力2 (使える魔法なし)
攻撃力の内訳 筋力2 重さ 3
スピードの内訳 俊敏さ2 走力 5
精神力の内訳 精神面 3
スキル 「ドアザゲート」…好きな場所に好きな大きさのドアを出現させる。
スキルランク E
装備なし
アドバイス 大工にでなったらどうかな?』
(おお、これは)
わっ、出たよ! ステータス、テンション上がるなぁ。ゲーム、ゲームみたいだよ!
「で、どうなの? これは、いいのか?」
(すごいや)
「ってことは?」
高いのかな? やったね。異世界転生最高!!!
(ここまで、初期値が低いのは初めてだ。)
「はっ!?」
(正直、戦いは全然向いてないステータスだね、大工やった方がいいね)
俺のテンションはだだ下がりだ。さっきまで、あんなに楽しかったのに。転生して魔法使える場所で大工かぁ、悪くないけど勇者的なこともしてみたいなぁ。
「これって、レベル上げればステータスも上昇するんだよな?」
(勿論するよ? 大変だけど。まあ、筋トレとかでもやれば上がる)
「じゃあ、大きくなるまでにレベルを上げて上げて冒険者を目指そう」
(お、いいねぇ。僕そうゆう子大好きだよ?
頑張ろうか、相棒)
「おう頼んだぜ、怪しい脳内野郎」
(僕そんなイメージ!?)
何か、ショックを受けているっぽいが無視をした。めんどくさそうだからね。
まずは、単純な走り込みからだな。
ステータスを上げてやる。
*
俺が転生してから五年が経った。あれから、地道に努力をしてきた俺はついに。
「レベルマックスいったぞぉぉぉぉ」
(イェーイ、ドンドンパヒュ パヒュ)
「では、早速『ステータスオン』」
楽しみだな、どれだけ上がったんだろう。
『バファリバ・ライガ 性別 男 年齢 10歳
レベル99(マックス)
HP1930 攻撃力 1003 スピード 1703 精神力 1100 魔力 1600(使える魔法:ブリザード、ファイヤ、メガファイヤ、ウィンド、メガウィンド、ウィンドマスター、ヒール、大工、
日曜大工、超絶大工、ウルトラ大工)
攻撃力の内訳(秘密しょ)
スピードの内訳(秘密しょ)
精神力の内訳(秘密しょ)
装備 木の剣 攻撃力プラス10しょ。
スキル 「ドアザゲート」…好きな場所に好きな大きさのドアを出現させる。
スキルランク E
「アンチバリア」…バリアの無効化
スキルランクD
「念力」…物を1メートルだけ前にのみ動かせる。
スキルランクD
アドバイス やっぱ大工っしょ』
「アドバイスがチャラくなってる!?」
んで、スピカこれはどうなんだ? 強いのか?
「反応なしっか」
最近はスピカが反応をしなくなっていた。
俺が転生してもう5年も経つからサポートはなくなったのだろうか?
*
「ただいま」
「お帰り、今日はどうだったんだい?」
家に帰ると、いつも通り少しヒゲを生やした父さんが待っていた。
「今日も筋トレしてレベル上げてたよ」
「おおそうか、努力はすごい伝わってくるぞ! でも、たまには息抜きも忘れるなよ。
効率的にやるには適度な息抜きも必要だからな」
俺の体のことを心配してくれているのだろう。俺は、親などいたことがなかったし誰かに優しくされることもなかったから、こういうのは温かくてポカポカするな。
ちょっと恥ずい気もするけど。
「大丈夫だよ。でも、心配してくれてありがとう」
「うう、ウチの子マジ天使」
「あなた、ライガ、ご飯よ」
リビングから母さんの声がしてくる。
「「はーい」」
俺と父さんは揃って返事をした。
俺は、この5年でこの生活が楽しくなっていた。誰かが家にいるって温かいんだな。
*
父さんも母さんも優しい。俺は元々自分の為に強くなるつもりだったが今では、2人の為に英雄になって恩返しをしたいと思うほどには2人のことが好きになっていた。
「今日は、レベルがカンストしたんだ。でも、明日からはスキルの習得に力を注ぐよ」
英雄になる為には強くならないとね。
レベルをカンストさせたからって気を抜いちゃダメだよね。
俺は、いつものように明日の目標を呟くと眠りに落ちた。
*
ガシャン
『だ、誰だ!?』
『シブァル盗賊団だよ。名前ぐらい聞いたことあんだろ? 死にたくなきゃ金目のもん全部寄越すんだな』
『う、ウチに高級な物なんて一切ありません。ど、どうか勘弁してください。そこら辺の物ならなんでも持っていっていいので』
盗賊団!? 俺は、寝ていたが騒がしい音で目を覚ました。下からは父さんと母さんの声がする。俺は、意識がはっきりとしないまま念のため木の剣を持って静かに下へと降りていく。
『そうかぁ、高級な物がねぇなら仕方ねぇな。野郎ども引き上げるぞ』
『ボス!何で簡単に信じちゃうんすか!?
嘘に決まってますよ』
『ほ、本当に何もないんですよ』
『ほら、こういってるし』
『何で鵜呑みにするんすか!? ちょっとどいててください、高級な物はねぇですか、いいですよ勝手に探しますんで、その代わり動いたら分かってるよな』
『わ、分かってます、だからどうか息子の部屋に行くのだけはやめてください、寝てるんです』
『ほら、こう言ってるし物を探る許可も得たからなるべく静かに息子さんを起こさないように探そう』
『ボス! 何で、いちいち俺たちが気を使わにゃならんのですか!?』
『そもそも、俺はこの案には大反対なんだよ! いくら、家族が養えないからってこれは間違ってる。でも、お前達が貧しいのは俺がしっかりできてないからだから、中々口を出せなかったんだ』
『そうゆうことでしたか』
『分かってくれたか!』
『えぇ、俺達に気弱なボスはいらない。残念です』
直後、ドンっと誰かが倒れた音がする。
『き、きゃぁぁぁぁ』
『騒ぐなつってんだろ? おばさんも同じ目にあいたいのか?』
『すいません、妻には私から言っておくので手を出すのだけはやめてください。物なら、何でも持っていってもらって構いませんから』
『そうかでもなぁ、今考えたんだが、わざわざお前ら生かしておく必要がねぇよなぁ?
生きていても俺達の情報残すだけだしなぁ。
よし、殺すか。じゃあ、いっきます』
「待て! 父さんと母さんに手を出すな」
俺は、盗賊団の前にたちふさがっていた。
人数としては3人、やれないことはないだろう。そして、近くに1人倒れている。血の量がえぐいなもう助からないだろう。
「何だぁ。このガキ、てめえらのガキかぁ?
関係ねぇか、どうせ殺すもんなぁ」
「ライガ! ここはお父さん達が何とかするから逃げてくれ」
「そうよ、何とかできるから」
父さんと母さんが俺を守ろうと声を出す。
足は震えているのに俺だけでも守りたいんだろう。でも、俺は全員で助かりたい。
「ごめん父さん母さん、こいつらぶっ潰すから説教は後で聞くね」
俺はそういうや否や、目の前の3人に向かっていく。素早く接近し、まずは武器を払い落とそうとする。特訓通り、特訓通りにやれば武器を奪える。俺は、レベルが99なんだ。俺の今までの地道な努力の成果を見せてやる。
対人は初めてだが、仕方ないだろう。
「おっと、ガキにしては速いな、でも大人を舐めるんじゃねぇぞぉ?」
俺の木の剣はあっさり止められてしまった。
何でだ!? 攻撃力だって増したはずなのに何で止められる!?
「ガキとは言え俺達に攻撃しようとしたんだ。分かってるよなぁ?」
まずい、相手の剣が振り下ろされる。避けられない。
「「うわぁぁぁぁぁ」」
俺が来るであろう死に身構えていると、剣がぴたりと止まった。
「父さん、母さん」
父さんと母さんが2人がかりで目の前の男が振り下ろした剣を止めていた。
「てめえら、やれ」
そう男が言うと1人が動き母さんを斬り伏せた。母さんは背中を真っ赤にして倒れる。
えっ!? 今何が起こった!?
「ライガ、お前だけでも逃げてくれ」
母さんが倒れたことにより男の力を抑えきれなくなった父さんも目の前の男の剣に刺される。俺の視界に真っ赤な物が入る。
ドシン 俺の前で父さんが倒れる。床を赤い物が染めていく。じわじわ床が赤に染まっていく。
「父さん、母さん…?」
未だに俺は何が起こったか分からない。
「うっ!!」
俺は、目の前の男にみぞおちに蹴りを食らう。ゲボを吐いて倒れてしまう。
視界が霞む。立ち上がれない。
「新ボス、ことガキどうします」
「もう、ガキぐらい放っておけ。親を自分の前で失くしたんだ、可愛いそうだろうがよお? 俺は、こいつが哀れでならねえよ。
どうやって生きてくんだろうなぁ?
自殺しちまうかもなぁ。もし、また生きてたらまた大事な奴を奪ってやるよ。生きられて良かったなガキ、感謝しろよぉ。俺は優しいからよぉ。親はお前のせいで死んだんだよ。
お前のせいでな」
「うわぁ、ある意味1番酷いですね」
「何いってんだ。優しいの間違いだろ、俺に攻撃してきたガキを見逃してやるんだからよぅ、馬鹿言ってねぇでもの漁るぞ。
しかし、ヒッヒッヒ、はは、今日は大傑作だなぁ。邪魔なボスも死んで」
足音が遠ざかっていく。
「父さん…母さん…」
俺は、目の前で赤いものを異常なほど流している2人を見ながら呟くが返事はない。
こんなの嘘だ、夢決まってる。
明日には、いつも通り優しい2人がリビングにいてご飯を用意して待ってくれてるんだ。
明日になったら、いつも通り…。
なのに何で腹がこんなにも痛いんだよ。
夢なのに、夢に決まってるのに。
2人の温かい笑顔が蘇ってくる。
目の前の2人は目が違う方を向いている。
「起きてよ起きてってば、俺は2人の自慢の息子になりたいんだ。2人は見届けくれるって約束しただろ? 約束破るのかよ。大人が嘘ついちゃダメだろ? 返事してくれってば」
俺は、叫び続けるが反応がない。
俺は、朝になって村の人が助けに来るまで叫び続けた。




