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秋の中月の三十日
幾つかの術を術を組み合わせて、発動させる方法は必ず覚えなくていけない。出来るだけ一つの術に近い形に融合させれば、魔術の消費も少なくてすみ、発動も容易になる。
この、術の融合は実は私が得意とする分野だ。
ごく一般的な魔力しか扱えない私としては、魔力の消費量を抑えるのは重要な課題で、かなり意識的に研鑽を重ねてきた。
今では術の編み上げに時間がかかる代わりに、魔力消費量は相当少なくてすむ。
これもわかりきった組み合わせでも、繰り返し練習することが大切で、そうすることで融合の基本的な手順を体に叩き込む。
呼吸法、基本の術のおさらい、融合手順の確認は面倒でもきちんとやっておかないと、試験の時のロスにつながる。
あと、魔法陣の作図は必須だし、魔術分類の知識もいるだろうし、やるべきことが多すぎてクラクラする。
アジャはあの短期間にあれだけの階位の勉強をどうやってこなしたんだろう。




