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秋の中月の十三日

 大きな前掛けを掛け、スカーフで髪を包み鼻と口も覆う完全武装で、午前中はまず大広間の掃除を手伝った。

 汚れないようにスカーフの内側には、あの髪飾りもつけている。大声を出さなくても合図をできるというのは結構便利だ。

 昼に軽食とお茶を頂いて、午後からは飾り付けをした。

 大量の壁掛けとリボン、光を弾く水晶の鎖。晶灯は壁に埋め込んであるので、隠さないように気をつけて飾る。

 大広間の中央に三つ並んで下がったシャンデリアは、優美な曲線を描くたくさんの腕に無数の晶灯と、もっとたくさんの水晶飾りが下がっている。水晶飾りは普段は外してしまってあって、大広間を使うときにだけ下げられるようになっていた。

 シャンデリアの晶灯の魔力を補充するのには、梁の上の通路からシャンデリア上部の魔法陣に魔力を注げばいいのだそうだ。

 予め磨き上げられた水晶飾りをシャンデリアに下げるのを手伝ったけれど、数があるので結構大変だった。

 落ちたりしたら怪我人を出しかねないので、慎重に取り付ける。全部取り付け終わると、女官の一人がゆさゆさ揺すって緩みがないかを確認していた。、

 壁掛けの一枚は去年私達が作り直したものだ。みんなで毎日針を持って、縫い上げた。案の定アジャは逃げ出して、男子部と盗賊退治に出かけてしまったけど。

 今頃どこでどうしているだろう。

 

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