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秋の中月の十日
今日は完璧に揃った。
光の花も踊りも正門もリボンも。
もちろん中庭は本来の広場とは違うけど、手順自体は変わらないはず。
リリーナも女官の皆さんにやっと慣れてきたみたい。
最後の光の花のあとはすべてのリボンの明かりをつけて、舞踏会が始まる。ここからの保守は男子部が担当してくれるそうだ。晶灯の管理としては巡回のついでに魔力を補充する程度だから、お願いしても大丈夫だろう。
私たちは女官や踊り手の皆さんと宮廷内に戻る手はずだ。
今回は女官の皆さんの協力をかなり仰いだので、宴のあとは宮邸内の舞踏会の裏方を手伝うことにした。その担当や打ち合わせに、明日は宮廷に行かなくちゃいけない。
この間みたいにザヴィータの大使なんかに出くわさなきゃいいけど。




