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秋の中月の一日
ついに今日から秋の中月。
宴は今月十五日の夜。
今日は宮廷楽師やゼルリッター夫人も一緒に当日の段取りの詳細をつめた。やはり難しいのは正門の部分だ。最初私たち六人は全員ここを担当するつもりだった。ところがゼルリッター夫人や楽師の長は私たちはそれぞれの部所を担当したほうがいいのではないかという。私達が音楽に合わせたタイミングを覚えこんでそれぞれの部所に指示を出すのが一番確かなのではないかと言うのだ。
遠隔魔術を使えば広場の中程度の距離なら光の花も上げられる。花を上げる合図は楽師で担当してくれるという。
イリーナは自信がないというし、自信なんかわたしにもないけれど、その提案には一理あった。
結局、提案を受け入れることにして早急に担当を決めることになった。担当を決めたら楽師に合流しての練習が待っている。




