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秋の初月の二十四日

 リリーナは相変わらず苦戦中。

 力を流すのは難しい。だってそんなのは当たり前のことで、普通は扱える魔力を真っ直ぐに注ぎ込むものなのだ。アジャのように暴走するような有り余る魔力を集めるなんてできないし、当然魔力を流したり逃したりする必要はない。

 まして、一度魔術の形に整えた魔力を、そのままの形で魔法陣に流すなんて方法は、普通だったら思いつきもしない。

 でも、リリーナは頑張っている。

 花がゆがんじゃうけれど転移そのものは出来るようになりつつある。歪んじゃうのは、流すときに力が入っちゃうからだと思う。 

 他のみんなは私も含めてなんとかなりそう。

 ところで衣装合わせは明日に決まった。

 明日は踊り手の皆さんが来てくれることになっている。

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