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春の終月の三日
マリーダが帰ってきた。
思っていたより早い。
おみやげもお土産話もいっぱいあった。
レイラと、レイラが引き取ったという子も一緒に市場に買い物にも行ったそうで、木彫りの小さな動物とか、木の実を染めた飾り玉とか、庶民向けらしい素朴な飾りものは目新しくて妙に可愛い。
それからアジャが路銀を稼ぐのに作ったという櫛。
ほんの少しの魔力で髪の汚れを落とせる優れものだ。
特別に丁寧に作った櫛と服の汚れを落すブラシをセットにして箱に詰めたものは、アリアの結婚祝いだそうだ。
「レイラも同じのもらってたけど、あれは便利そう。櫛だって旅行中でも髪の手入れが毎日出来て助かったし。」
マリーダはすでに櫛を愛用しているみたい。
見てみると簡単な作りなんだけどよく出来てる。さすがアジャ。やっぱり魔法陣を組ませるとうまい。
蜂の魔法陣だって見事に分解してあったもの。
その蜂の資料もたっぷりと持って帰ってきていたけれど、これはそのまま塔主さまの預かりとなった。
お土産から新入生も一緒にレティの分を選んで分けた。
明日にでも宮廷の方に届けようと思う。




