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夏の終月二十六日
感謝祭に合わせて、アジャのお土産を使ってお揃いのアクセサリーを作ろうという話になった。
どう見ても女子向けというおみやげには、きれいな鳥の羽をたくさん入れた籠と、きれいな貝殻の詰まった籠、木滴という香木で作った良い香りの珠がある。確かに組み合わせれば素敵なアクセサリーができそう。
相談して、髪飾りを作ることにした。
アマリエさまとアジャのも作っておこうと思う。
マリーダがまず、試作品を作ってみてくれることになった。
どんなふうになるか楽しみだ。
陛下のご容態の良くない折に、盛大な感謝祭をする必要があるのかという声があるそうだけど、私はそれはおかしいと思う。
どんな時でも実りには感謝すべきだし、第一陛下のご容態は公式には発表されていないのだ。変なことをして勘繰られる方が困る。
それに、陛下は祭りがお好きな方だから、祭りの気配で元気になられないとも限らないとも思う。
そういう考え方ではいけないのかしら。