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秋の終月の二十八日
今日も女官の手伝いで宮廷の準備。
謁見の間の仕度をした。
やけにザヴィータ大使のところの従者や侍女を見かけるので、塔主さまにもお知らせして、女官のみなさんも一緒にさり気なく監視しておいた。
怪しい動きがあったらとりあえず話しかけて、まじものを仕掛けたりしないようにする。召喚魔術用の結界を要所に張ってあるから、仕掛けても多分何もできないけど。
最後に一応あやしいものがないかの点検もしたけど、つまらない用事ばかり増えるのには腹が立つ。
あすはいよいよ広場の飾り付けだ。