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秋の初月十一日

 光りの宴の演出を決めるために、みんなで王宮の正門広場に行った。バルコニー、正門の窓、装飾の彫刻、広場を縁取る並木。

 どんなふうに飾れば一番綺麗だろう。

 広場中をウロウロして、どこからどんなふうに見えるか確認する。広場の形に沿って大きく広がっていく形に配置して、一番中心になるのはもちろん正面の正門とそのバルコニーまわり。

午前中に陛下の名代として王太子様が上られるのも、正門バルコニーだ。飾り付けの相当の部分は前日までに終わらせておきたい。

 まず基本としてバルコニーの両側から放射状に飾り付けるリボンの中に、晶灯をつけたものを混ぜる。並木にも普通のリボンと晶灯つきを混ぜて飾る。

 正門の窓には色のついた布を下げ、中で晶灯をつける。ここは布を上げたり下げたりするだけでいいので、人手はいるけど魔力はあまりいらない。

 一つ一つ話し合って覚書を作る。

 「動きが少なくない?」

 イリアが覚書を確かめながら言った。確かに正門の窓の色変わりぐらいではちょっと動きが少ない。

 「動きねえ。」

 マリーダが首をひねった。

 「布を持って動かすとか?」

 「ダンスはどうでしょう。」

 リリーナが口を開く。

 「こう、ショールをまとって踊る感じにすれば。」

 いいかも。

 「ならいっそ、それ用の衣装を作ればいいんじゃないの?」

 レイラが覚書に簡単な図を書く。

 「円形の布で作るダンス用のスカートってあるじゃない、あのスカートに所々晶灯つけたらどう?広がってきれいなんじゃない?で、ショールも持って踊れば。」

 複雑な動きでない方が光が生きそうだし、できそうな気がする。と、なると音楽だ。

 午後から宮廷に出向いて音楽をダンス音楽にしてもらうように頼んだ。誰でも知っている楽しい曲ばかり三曲。演出の考えを説明すると面白がってくれた。

 ダンスが上手くて魔術師に輪を持っている人を、何人か紹介してくれるという。

 私が宮廷に出向いてる間に他のみんなは、手分けして試作品の衣装を作ってくれていた。明日、今日紹介されたダンス上手のところに持って行って見てもらおう。

王宮の正門は、それ自体がちょっとした屋敷のような建物になっています。

 中にはホール、応接室、近衛の隊士詰め所、簡単な炊事場、バルコニーへ続く控えの間、予備の寝室などがあります。

 正門の前の広場は王が国民に呼びかけるようなときに使われる広場になっており、正門のバルコニーに出れば一面をみわたす事ができます。

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