表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リアーナ=エリシアの日記  作者: 真夜中緒
二人の花嫁編
154/407

冬の中月の二十六日

 レイラとマリーダが来た。

 いよいよ三十日にリカドを発つそうだ。その日は女子部全員で港まで見送りに行く約束をした。

 レイラは作り始めていた新年の飾りを作るのを手伝ってくれながら、おしゃべりをした。

 お相手は次の新年に三十歳を迎えるそうで、多少歳が離れているが珍しいというほどではない。いつだったかザヴィータ大使夫人に言われた女性問題は気にならないわけではないけれど、その年まで何もないのもどうかと思う。結局なんだかんだと言っては見ても、あったことのない相手は未知数だとしか言いようがない。

 「本当に駄目なときは、帰ってきてください。」

 とても真面目な顔でリリーナが言った。

 嫌なら帰るというような、簡単な話のわけはないけれど、本当に駄目だとなったら、確かに自分で帰って来ることはできる。

 私達はみんな中級魔術師で、自分の魔術で稼ぐことだって出来るのだ。現に私達の一人は、世界を渡る旅をしている。

 アジャは上級魔術師だから、もちろん私達とは違うのだけど、それでも塔にある依頼の殆どは中級魔術師あてのはずで、それなら私達にもこなすことは出来るのだ。

 本当に、どうしても嫌で駄目なのならば、それを私たちに強制できる者はめったにいない。私達は中級魔術師なのだ。

 夕方までおしゃべりして、レイラ達は帰っていった。

 結婚は幸せであるに越したことはない。

 どんな思惑だって結局そこは動かせない。

 レイラの結婚が幸せであることを願う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ