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冬の初月の九日
昨日の日記を読み返して思ったんだけど、私は何を書いているんだろう。特に後半。
煮詰まりすぎだ、落ち着かないと。
なので今日は検討会はやめて、教本をさらうことにした。
提案にすぐのってきたところを見ると、他のみんなにも似たような自覚があったのだと思う。
力を収束させること。
それは魔力だけの事ではなくて、緊張感にも当てはまる気がする。ぼやけた緊張はむしろ感覚を散漫にする。きっちりと的を絞った緊張だけが、感覚を鋭く透き通らせる。
ただ、私の場合収束というのは、そのまま切り捨てということでもある。
たくさんに分けられるだけの力がないのだからしょうがない。
でも、思うんだけど。
試験はそれでいくしかないとして、強くくっきりと小さな的を射抜くことが自分に向いているかというと、ちょっと違う気もする。