第四文 ザ・クールビューティー 鈴木あずさ
ジッリリリリー
「う、う〜ん」
目覚ましをとめる真
寝室を出て、顔を洗いにいく真。
その途中……
「あ、おはようございます。」
キッチンで、料理をしている苺に挨拶をする
「あ、うん、おはよう。」
((はぁ〜もう同居して3日、最初はどうなるかと思ったけど))
3日前のことを思い出す真
「どどっ同棲!?」
あやめに衝撃なことを告げられ、驚く真と苺
「どう言うことですか、"同棲"って?」
真が驚きながらもあやめに聞く
「正確に言うと、ここに住民票を移してもらい、同居してもらいます。」
そう言うと、パンフレットと契約書をバックから出すあやめ
「こちらは、私たちの会社で用意した"シェアハウス"です。お二人にはここに、住んでもらいます。」
淡々と説明するあやめ
「あとこれは、社長からの命令と思ってください。」
「でも、社長に悪気はないんです。ただ、同居してもらえれば話題になり、まんがが売れるのではないかと。」
「そんな事言われても……」
(((要するに、同居して漫画をつくれば話題になる、いい宣伝になるって思ってんな!!ふざけるな)))
困った顔で言う真
「じゃじゃあ、同居してるていで、家が違うのはどうだ?まだお互い、きっき会ったばっかしだし。」
横から苺が
「それも駄目なんです。同居じゃないと。どうか、お願いします。」
涙を浮かべ、土下座をしてお願いするあやめに困り果てる二人
………………沈黙が続く………………
「分かりました。僕はそれでも構いません。」
(((しょうがない、これも売れるためだ)))
腹を決め、契約書にサインする真
「なっなら、私もだ。」
真に続いてサインする苺
「ありがとうございます。じゃあ、明日からお願いします。」
さっきの涙が嘘のように冷静に言うあやめ
その顔を見て驚く真、悔しむ苺
「やっやられた〜〜」
苺が叫ぶと、
「えっ?」
その言葉に驚く真
「では早速。」
そう言うと、スマホで電話を掛けるあやめ
「"説得"終わりました。こちらへ呼んでもらって構いません。」
あやめが電話を切り数秒後、玄関が開いて引っ越し業者が来る
「じゃあ、始めるぞ〜」
その言葉に、業者の人達が一斉に動き出す
「あ〜あ〜〜やられた〜〜」
その場にうずくまる苺
「えっ?」
((何がどうなってやがる?))
ただ一人、状況をのみ込めてない真
「はめられたんだよ、あやめちゃんに〜。」
真の方を見て、涙を浮かべる苺
「早速行きましょう。」
あやめは立ち上がり、言う
「外に車を止めてありますので、それに乗ってください。」
その言葉に、しぶしぶバックを持って行こうとする苺
「ほら、君も。」
振り返り、真に言う苺
「あ、ハイ。」
(((何、はめられただと、この俺が)))
あやめのあとを着いていく、苺と真
車に乗り込み、あやめの運転で"シェアハウス"に向かう
その間、真が苺に質問をする
「あれって……」
「そうだよ、うそ泣きだったんだ。」
真の質問に、緊迫した表情で答える苺
「やっぱり、そうだったんですね。」
(((はめられたうえに、嘘をつかれただと)))
真の心の中は、屈辱という言葉によって煮えたぎっていた
まんまと、あやめの演技に騙された真と苺。
真の心がグツグツと煮えたぎってる。なんて思ってもみないあやめはどうなるのでしょうか。
第四文いかがだったでしょうか?楽しめたでしょうか?
ブヒヒヒヒッ