ステータス、おまえもか!
「「「「ステータス」」」」
クラス全員の声で目の前に・・・
何も、ない?
な、なんだ?何も起こらない。
「それでは皆様、これから目の前に現れたステータスについて説明いたします」
そう言ってハーゲンが話し始めた
僕には、見えないが、ステータスには・名前・称号・LV・各種ステータス・魔法適正・取得スキル が乗っているらしい。
ステータスは・体力値、無くなっても即死ねわけでわないが状況によって気絶や昏倒など基本動けなくなるらしい
・魔力値、これは魔法を使う際のコストになるそうだ。
どうやら魔法は、存在するらしい。
・筋力値、戦闘での直接的な攻撃力に繋がり、武器などの威力にも影響する。
・耐久値、これは物理攻撃 魔法攻撃への抵抗力だ
・俊敏値、速さが上がるだけでなく動体視力になどにも補正が入るようだ
・魔適値、魔法の威力が上がる。魔法の技術に対し補正が入る。
これらの数値はり経験、鍛錬などで伸ばす事が出来るが、
この世界ではレベルアップというボーナスがあり、レベルが上がるたびにステータス値も加算されるようだ。
そして・魔法適正・スキル・固有技能は記載された行動に補正が付く。
称号などは特定の行動や加護などによって習得できるようだ。
ちなみに一般の成人男性20歳のステータスは
LV20
体力値:300
魔力値:300
筋力値:50
耐久値:40
俊敏値:40
魔適値:40
このぐらいだそうだ
LVは最初はみんなそろって1のようだが、俺には自分のステータスを確認する事が出来ない。
そしてその場に一枚の全身を映し出せるような大きさの鏡が運ばれて来た。
「え~それでは これから[鑑定]のスキルが付与された鏡の魔道具を使い、皆様のステータスを確認させていただきます。ステータスはこの鏡に映し出されますのでごまかしはききません。
異世界の職業のある方はこれより王との謁見になります。ではよろしくお願いいたします」
(鑑定?まずいな。このままじゃまずい?何も分からずに鑑定されるのは、なにかまずい気がする。)
そして僕は声には出さずに心の中で叫び続けた。
(ステータス!オープン!スキル!!確認!魔法!なんでもいいからでろ!・・・クソ!)
反応は無かった。
そうしていると、前の方で鑑定を受けている集団が
「おおっ!素晴らしいあなたが異世界の勇者様でしたかしかもこのステータスの数値、ともにスキルのバランス。これはは申し分ありません!!! 他の異世界の称号をお持ちの方たちも素晴らしいですね!!このステータス、称号ならばこれからどんな事が起ころうと身分の保障や、れっきとした信用の証明にもなりましょう」
と騒いでいた。
(なんだ、さっき言っていた勇者、本当にいたのか。・・・・・・)
僕は半ばあきらめ目を閉じた
(ステータスで身分証明ってますます下手なステータスじゃヤバいな。
まあこんなもんが有れば身分証明として利用もするのか)
そして僕は目を開き目の前のクラスメイトのステータス「身分証明」(・・・・)で確認した。
「身分証明」
ケンジ・ハヤマ
LV1
体力値:1000
魔力値:1000
筋力値:100
耐久値:100
俊敏値:100
魔適値:100
[魔法]
火魔法LV3(0/150) 総60ポイント
雷魔法LV3(0/150) 総60ポイント
光魔法LV5(0/600) 総510ポイント
[スキル]
体術LV5(0/600) 総510ポイント
剣術LV6(0/1200) 総1110ポイント
魔術攻撃力上昇LV2(0/50) 総10ポイント
HP自動回復LV2(0/50) 総10ポイント
MP自動回復LV2(0/50) 総10ポイント
指揮LV5(0/600) 総510ポイント
[固有技能]
限界突破
[称号]
異世界の勇者
「身分証明」
シュウゴ・キリヤ
LV1
体力値:1200
魔力値:500
筋力値:120
耐久値:120
俊敏値:50
魔適値:40
[魔法]
火魔法LV3(0/150) 総60ポイント
土魔法LV5(0/600) 総510ポイント
[スキル]
盾術LV6(0/1200) 総1110ポイント
剣術LV2(0/50) 総10ポイント
槍術LV2(0/50) 総10ポイント
HP自動回復LV2(0/50) 総10ポイント
[固有技能]
鉄壁の盾
[称号]
異世界の騎士
「身分証明」
ケント・キジマ
LV1 (0/100)
体力値:1300
魔力値:200
筋力値:150
耐久値:100
俊敏値:70
魔適値:40
[魔法]
土魔法LV3(0/150) 総60ポイント
火魔法LV3(0/150) 総60ポイント
[スキル]
格闘術LV6(0/1200) 総1110ポイント
大槌術LV2(0/50) 総10ポイント
斧術LV2(0/50) 総10ポイント
HP自動回復LV3(0/150) 総60ポイント
[固有技能]
狂化
[称号]
異世界の戦士
「身分証明」
サユリ・ナカジマ
LV1 (0/100)
体力値:800
魔力値:1300
筋力値:40
耐久値:30
俊敏値:50
魔適値:200
[魔法]
氷魔法LV5(0/600) 総510ポイント
火魔法LV4(0/300) 総210ポイント
水魔法LV4(0/300) 総210ポイント
風魔法LV4(0/300) 総210ポイント
土魔法LV4(0/300) 総210ポイント
[スキル]
杖術LV2(0/50) 総10ポイント
詠唱破棄LV3(0/150) 総60ポイント
魔術攻撃力上昇LV5(0/600) 総510ポイント
MP自動回復LV5(0/600) 総510ポイント
[固有技能]
混成魔法
[称号]
異世界の魔法士
「身分証明」
アカリ・シロサキ
LV1 (0/100)
体力値:800
魔力値:1300
筋力値:25
耐久値:20
俊敏値:15
魔適値:140
[魔法]
神聖魔法LV5(0/600) 総510ポイント
水魔法LV4(0/300) 総210ポイント
風魔法LV4(0/300) 総210ポイント
[スキル]
料理LV2(0/50) 総10ポイント
詠唱破棄LV3(0/150) 総60ポイント
回復魔術上昇LV5(0/600) 総510ポイント
MP自動回復LV5(0/600) 総510ポイント
HP自動回復LV5(0/600) 総510ポイント
[固有技能]
回復特化
[称号]
異世界の巫女
そしてそのまま自分を確認し理解してしまった。自分の力を。あの言葉の意味を・・・・
(クラスメイトか、確かにすごいな。その中で得にすごいのはこの五人か。)
(健司が勇者か。さすが強い)
ちなみにこの「身分証明」というのは鑑定に似た力のようだ。
(それにしても健司以外の名前初めて知ったな。・・・本当に今まで学校での日常をこんなにも無意識にあきらめていたんだな・・・・・
でもさ、でもね、ここからだよ ここからあきらめた日常を変えるんだ)
そして僕は自分に「身分証明」を使いステータスを確認した。
ユウ・タカイシ
LV *****
体力値:0
魔力値:0
筋力値:0
耐久値:0
俊敏値:0
魔適値:0
[魔法]
無し 総ポイント0
[スキル]
無し 総ポイント0
[固有技能]
無し
そして僕はその場に崩れ落ちた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◆
四つん這いの様な形になる。足に力が入らない。体を起こせない、体が震えだす。
すると
「な、どうしたのですか!君!何があったのですか!?」
とハーゲルが駆け付けてきた。
「急に倒れたように見えましたが。・・・急ぎ私の[鑑定]を使います。」
そう言うとハーゲルは僕を見つめたまま固まってしまった。
「・・・・・馬鹿、な・・・こんなことが・・・ハッ
す、すぐにこの者を鑑定の鏡に映しなさい!」
と、しばし固まっていたハーゲルはその場にいた騎士たちに指示を出した。
そして鏡を俺に近づけるとそこには俺の姿と同時にステータスも映し出された。
「・・・・やはり、見間違いではない。」
ステータス
ユウ・タカイシ
[職業]
無し
LV 1
体力値:0
魔力値:0
筋力値:0
耐久値:0
俊敏値:0
魔適値:0
[魔法]
無し
[スキル]
無し
[固有技能]
無し
と、映し出されていた。周りに居た騎士たちは後ずさって行く。
「なんだこのステータスは」「人なのか?」「あり得ない」「馬鹿な」「なぜ動いている」
とその場にいるハーゲルと騎士たちは後ずさって行く。そしてそのいような雰囲気に周りのクラスメ
イトも徐々に僕から距離を取る。
「全てが0で生きていけるものなのか?」「赤ん坊でもHPはあるんだぞ」
「嫌、あの様子はもうすぐ・・・」「ああ苦しそうだ」「生きてるのが不思議なんだ」
「あれは、もうすぐ・・・死ぬよ」
という言葉が聞こえて来た
その間僕はずっと震えて居た。頭を地面に付けおなかに手を回し、背中を丸めて震えて居た。
だってそうしないと、そうしていないと・・・・・・・
笑うのが我慢できないから・・・・ニタァー
そして数秒後僕は何もなかったように立ちあがり案内役のハーゲルの前へ歩いて行く。
みんなが言葉を発せず固まっている中
「なt!馬鹿な!オール0でなぜ動けるなぜ歩ける!!そもそも召喚者は無条件に女神の加護を与えられるはずだ! それになんだこのステータスの数値は!!ハァハァハァ・・・・・・われわれの常識からは説明が出来ない!!」
そしてステータスを書き写していた書記の一言でハーゲンがさらに混乱した。
「称号・・・ゆうしゃ、、、」
「なに!?勇者だと!!ふざけるな!!そんな事が有るか!!」
とハーゲンが書記に掴みかかる。
「ハ、ハーゲン様。お、落ち着いてください。勇者ではありません。
彼の称号は所有者となっているだけです。」
「しょゆうしゃだと?聞いた事がない称号だが?」
「はい、どうやら自身の所有権を有している者に与えられる称号のようです。」
「・・・それは当り前では無いのか?」
「はい。ですから恐らく・・・哀れな・・・無能・・・」
と書記はそこから小声でハーゲンに話し始めた。
だがその声は隠し切れておらず、無能や哀れ、などの単語が聞こえて来た。
そして僕が進むのをやめると。ハーゲンは完全に落ち着きを取り戻していた。
「す、すいません。ン、取り乱してしまいました。」
「ええ、あり得ないのは今ので十分わかりましたので。」
「はぁ、・・・それではとりあえず他の方の鑑定を済ませますので」
とハーゲルは僕から逃げるように離れ残り奴らの鑑定を済ませて行く。
そうして全員の鑑定が終わった。
「それではしばしお待ちください」
そういってハーゲンだけがみんなのステータスの書かれた紙束を持って部屋を出て行く。
そして数分後還って来たハーゲンは騎士に目配せし
「それではまずは、異世界の職業を持っているみなさんは、我らの王に会っていただきます。そしてタカイシ様は、ここに一旦残って いただきます。」
そう言って僕だけを残してみんなは部屋を出て行った。
その時、女子は哀れみと軽蔑するような目で、男子はニヤニヤと見下しって僕を一瞥していった。
そしてハーゲンに机と椅子があるだけの質素な個室に通された。
「申し訳ないのですがあなたには王と謁見する資格は無いという結果になりました。
それに王城での生活も認める事は出来ません。」
「それは、どういう意味ですか?」
「私共もあなたのようにいつ死んでもおかしくない、何故生きているのか説明出来ない方を、王や我々、勇者様方の近くに置いておきたくないのです。
下手をすれば城内で死なれ、他国から「召喚者殺しの王」など呼ばれる可能性があります。
なのであなたには、我々の実験に付き合っていただきます。
勇者様方には暴れて逃げ出した逃亡者と説明致します。」
と、急に目の前が真っ暗になり手足をしはられた。
そしてハーゲンは僕を縛ったであろう騎士に「地下牢へ連れて行け」と命令を出した。