スマイルの果て。
先日、年明け早々に運試しようと思い、パチンコに行ったのです。
結果ぼこぼこに負けてしまい午後3時には撤退するはめになったのですね(泣)。でも打ってる間は夢中だったので昼飯食べてなかったのです。てなもんで、中途半端な時間だったのですけど腹が減りまして、パチンコ屋の隣にあったイオンモールに立ち寄り何か食べることにしたのです。すると一階にフードコートがあってマクドナルドが目に付いたのですよ。そしたら無性にビックマックが食べたくなって注文口に吸い込まれていました。ちょうど、カトラスの前に小学校の低学年ぐらいのお子様が笑顔が素敵なマクドねーちゃんに注文中だったのですね。でも、マクドのねーちゃんが悲しそうな顔してお子様に説明しとるのですわ。
「ごめんね、もうランチメニューの時間じゃないからポテトかジュースつけられないの。それでもいい?」
どうやら、お子様が頼んだ時間が悪いらしく、サービスの恩恵がうけられない様子(汗)。どうも、お子様の注文したいハンバーガーセットを買うには200円足りないようで、ちょっとの時間差でセットメニューが買えない状況なのです。ですからお子様の出したお金では、ポテトかジュースのどちらかをあきらめないといけない可哀そうな展開ですわ。必死に小銭を握りしめてお子様が買いに来てくれたのに、お金が足りないので注文に応えてやりたくても応えてやれないジレンマをマクドのおねーちゃんからひしひしと感じ取れます。ここは、カトラスがパチンコでぼこられても、応えてやらないと男がすたるってもんです。
「ええよ、ええよ、なんぼ足りへんね、おっちゃんが出したるわ」とお子様とマクドのねーちゃんにドヤ顔して言ってやりましたよ。
お子様は事の状況がまだ飲み込めていないらしくポカンとしていましたが、マクドのねーちゃんはカトラスの男気をすぐに理解してくれたみたいで、スマイル0円の笑顔で「ありがとうございます」と頭を下げておりました。ほどなくして、ハンバーガーセットが手渡されて、お子様は嬉しそうにトレーを持ってフードコーナーのどこかに消えていきました。ようやく自分の順番がきたので笑顔が素敵なマクドのおねーちゃんにビッグマックセットを注文しました。すると、「5分ほどお時間いただきます」と言われたので番号札を持ちながら注文口の端で待つことにしたのですね。
待ってる間、「あぁ、今日はパチンコでやられたけど、いいことしたなぁー」と自己満足に浸っていると、さっきのお子様が走ってきて「この、おじちゃん」とカトラスに指さしにきたのです。突然だったので何事かと思っていたら、「おい、うちの子、恵んでもらうような言われないぞー」と野太い声がしました。見ると、20代後半ぐらいですかね、エグザイルのアツシを凶悪にしたような顔面凶器野郎がちょび髭サングラス姿でにらんでるのですよ。意味が分からないので黙ってると、「だから、さっき足りない分出したのおまえかって聞いてんやー、うちの子、乞食と違うぞー」と因縁つけてくるんです。
まさかの「えぇーーーーーーーーーなんで、怒られてんの俺???」ですわ。
ちょうど、そのタイミングでビッグマックを渡しに来たマクドのおねーちゃんも唖然とした感じ。とっさにマクドのねーちゃんに目で助けを求めたものの、あの天使のようなスマイルはなく、業務的に「おまたせいたしました」と言うと、関わりたくないといったご様子でポテトを揚げに行く始末ですわ。
さて、この勘違い親父にどう説明しよかと考えていたら「とりあえず返しとくわ」と言って、ビッグマックセットの乗ったトレーの上に200円置くと、「いらんことしてんなーボケー」と言ってお子様の手を引っ張って自分のいたテーブルに戻っていきよったのですわ。ほんま、「出して頂いてありがとうございます」と言うのがふつうなんとちゃうの? と思いつつも胸糞悪いので、ビッグマックセットはフードコートで食べずに持ち帰りにしましたよ。
それで、興奮おさまらないままに帰宅して嫁さんに、事の次第を話し「俺が悪いんか」と聞いたのですよ。そしたら嫁さん、「あんたの顔は悪いけど、あんたのそういう優しいとこは好きやでー」とまさかのお言葉ですわ(涙)。ちょっとしたツンデレ状態で照れてたら、「マクドの話聞いてたらホットアップルパイ食べたくなった。買ってこい」ですわ。仕方ないので、優しいカトラスは再びマクドに行くのでありました。 しかし、最近の世の中間違っているわー