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【異世界転生戦記】~チートなスキルをもらい生きて行く~  作者: 黒羽
第2章:魔法学園・魔闘大会編
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第81話:行方不明?(挿絵あり)

今回のお話し最後に挿絵があります。良かったらご覧になってください。

「テリーとネリーがいない?」


「ああ、今日は闘技場でカイトと一緒に特訓をするはずだったんだが……」


リネアが家に何故か泊まっているので、俺が送り迎えをするしかないのだが(リネアは一般学生なので週6で授業がある)

どうせ学校に来たのならついでに図書室寄ってから帰ろうと思った。

で、昼頃まで読んで帰ろうとしたときに何やら慌てているシュラを見つけ事情を聞いたとこ、テリーとネリーが居ないとのこと。


「で、本来はいつ集まる予定だったのですか?」


「朝からだよ」


「朝? もう昼ですよ?」


「ああ、だから今カイトと手分けして探しているんだよ!」


「じゃあ私も探しましょう」


「本当か? ありがてぇ」


「では、私は街を探しましょう」


と言うことで街に出て探すことになったのだが……正直この広大な街で人を探せとか砂場で蟻二匹を探すようなものだ。

俺はテリーとネリーの家を知らないし、完全にノーヒントだ。


……と思うのが普通かもしれないが


「さーて……《マッピング》と《探索》を組み合わせて……検索アイテムはテリーとネリーの魔力と……」


残念ながら、今の俺は完全にチート的存在なのでこれくらいの事は朝飯前だ。


「探索範囲はハルマネ全域と……」


※ハルマネ=学園がある都市(第35話参照)

作者も忘れかけていました(土下座)


よし、これで行けるはずだ。探索開始っと……


読んでいる皆さんはもう分かっているとは思うが、一応説明しておくと、まず《探索》でこの街全域を指定する。これくらいの広さならすぐに出来る。そしてこの街中からテリーとネリーの魔力を探す。hitした場合マッピングのマップ上に視覚情報として反映される。


あとはこれを頼りに探せばいいだけだ。


待つこと数秒。マップ上に二つの赤い点が表れた。二つの点はほぼ重なり合っており同じ場所にいるのか読み取れる。


「ここは……廃墟?」


点は街の片隅にあり、そこは人がほとんど寄り付かない廃墟としてこの街や学園で良く噂された。中には幽霊が出るとの噂もあったほどだ。


何故こんなところに?


俺は首をかしげた。この二人は怖がりかどうかは知らないが普通こんな所には来ないだろう。胆試し? 夜じゃないし季節じゃないだろ。そもそもこの世界で胆試しってあるのか?


と、話が逸れたな。他に考えられる事は……秘密の特訓とか?

だが、二つの点は先程から少しも動いていない。メンタルトレーニングか?


いや、まずシュラたちと特訓するとか言っていたのなら、こんな所でやらないだろ。

……まぁ、あの二人と一緒にいたらメンタルトレーニングとか出来ないだろうな……。


……考えるより直接行ってみるか。そう考え俺はこの廃墟に向かうことにした。






「うわっ……暗……」


廃墟と言われるこの場所を見たとき、背筋が凍るような気がした。昼で太陽の光が届いているにも関わらず、この辺りだけまるで分厚い雲に覆われているかのように暗かった。


舗装されていたと思われる道路は苔だらで、長い間人が通っていないことを現していた。


何でこの辺りだけこんなに古びているんだろうか……


そんな疑問を持ちつつも俺は点がある建物へと向かう。もうここに来るのは嫌だな。



目的の建物はすぐに見つかった。まあチートじみたことをやっているから当然だけど。


「テリー! ……ネリー! いるのか?」


しばらく待ってみる。だが建物内から反応らしい反応は無かった。

念の為、もう一度声を掛けてみる。


だが、やっぱり反応は返ってこない。


「……いやな予感がするな」


俺は意を決して中に入ってみる。老朽化した建物は一歩歩く度にギシギシと音を立て、部屋の四隅には蜘蛛の巣が張られてあった。

二人の反応はこの建物の二階からだ。


どう言うことか微かに焦げた臭いがする。不安を抱えながら俺は2階に上がった。


2階に上がり周囲を見回す。何も無いと思ったそのとき、俺の目にある光景が飛び込んできた。


それは、頭から血を流し倒れているテリーと、同じように全身ボロボロになっているネリーだったのだ。


「テリー! ネリー!」


俺はそう叫びながら二人のもとに駆け寄った。


「おい、しっかりしろ!」


思わず素の自分が出てしまう。だがそんな事はどうでもいい。俺は二人に声をかける。だが反応が無い、慌ててステータスを覗いてみる。幸いにも死んではいなかった。


※死んでいる場合、ステータスに「死亡」と表記される。


取り合えず最悪の事態ではないようだ。だがこのままでは危険なのは間違いないない。


「《聖なる治癒(クロスヒール)》」


治癒(ヒール)》の上位互換の1つで、体力の回復と傷の治療を同時に行うことが出来る魔法だ。状態異状(麻痺などのこ)も同時に行えるようになるにはもう少し時間がかかる。


緑色に輝く光が優しく二人を包み込み、今まで血を流していた傷から血が流れなくなり、そして傷が治り始める。数分もする頃には、傷は綺麗さっぱりと無くなっていた。


これで取り敢えずは大丈夫か? しばらく様子を見ていると、テリーの方が先に目を覚ました。その時には俺も元の俺に戻っており、次に何をすべきか脳内で模索していた。


「っ……ここは?」


「大丈夫ですか?」


「クロウ君? 僕は一体……」


まだ、意識が混濁しているのだろうか?


「……そ、そうだネリー! 大丈夫か!?」


思い出したかのように彼はネリーを探しだす。そして隣にいたネリーを見つける。


「ねーーー」


「大丈夫です治療はしましたから!」


「そ、そう……なら良かった」


俺の言葉に安心した彼から何があったのか聴くことにした。


だが……


「それが……僕に良くわかっていないのです……裏路地で背後から首筋を何かで殴られて気づいたらここにいた……その時に、確か二人俺らの前に立っていた」


「どんな人だったのですか?」


「それがフードや布で顔を隠していて誰かは……」


「分かりました。でその後は?」


「それが、僕らが目覚めるや否や行きなり襲いかかって来たんだ……あまりに急な出来事だったから僕も動けなかった……その後はもう散々さ……魔法とかでボロボロだったよ」


「分かりました」


実を言うとこのとき犯人は何となく検討がついていた。と言うか前回の事件から間がほとんど開いていないし……。


でも、思い込んだら駄目だな。本当に違っていたら洒落にならないし。


俺の脳内に先日闘技場に殴りこんで来た縦ロールの後ろにいた二人の事を思い出していた。

結局あの事件は不問にした。言うか迷ったが闘技場に行くことを許可した時点で、ある程度の私闘は暗黙の了解になることがあるらしい。もう無茶苦茶すぎると思ったが、学園でトーナメント式の実戦大会を開いていたり、リネアの食堂での事件のことを考えると、いつもじゃないにしても、あることなのかもしれない。


と、少し脱線したが、犯行はあの二人の可能性も無しにあらずという感じだな。だけど確証などどこにもない、このままでは只のいちゃもんである。


「……駄目か、どうやって犯人を見つければ……」


その時、俺は有ることを閃いたのだった。






友達が絵を描いて下さいました。

本当にありがとうございます。

挿絵(By みてみん)

セラさんがとっても可愛いです。

ちょっと中途半端で申し訳ありません。


それは置いといて(置いて良くないけど)


友達が挿絵を描いてくだいました。本当に感謝です。上でもコメントしていますが、セラさんマジで可愛いです。他のメンバーも可愛いなと思っています。マスクをしているシュラは思わず笑ってしまいました(笑)


描いて下さり本当にありがとうございます。


では、次回もよろしくお願いします。

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