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【異世界転生戦記】~チートなスキルをもらい生きて行く~  作者: 黒羽
第2章:魔法学園・魔闘大会編
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第78話:やっぱりこの人も

「で、なんでそんな子を連れてきたのか、説明してくれる?」


「……説明……」


「あっ、はい……(汗」


何故か説明をしないと地獄図(俺だけに)が出来そうな気がしたので、俺は出会った時のことから事細かく説明をした。ちなみにその間もリネアは呆然としていた。

この辺りは事情を説明したら納得してくれたのだが……。


「で、連れてきたっちゃと……」


「はい」


その説明をする際、何故か俺は地べたに正座をさせられていました。えっ何故かって? 俺にも分かりません(泣)


「ひとつ聞いていい? なんで俺は正座させられているのでしょうか?」


「んー……何となくかな……」


「じゃあ立っていい?」


「それはだーめ」


「えっ、ちょっ、なんで?」


(クロウも鈍感ね……)


俺が正座させられた理由を必死で探している時、テリュールだけは何となく理由が分かっていたらしい。ただ、この間テリュールが助け舟を出してくれることは無かった。


「……罰……」


「罰!? 私何か罪を犯しましたっけサヤさん?」


「……自分で考えて……」


「理不尽すぎる……」


サヤまでもが何故か怒っていた。顔こそはいつもの無表情だったが、声のトーンが非常に低かったので怒っているのが分かった。ただえさえ口数が少なくて少し怖い感じがするのに、そこに超低トーンな声が加わると怖さ倍増である。


声の質自体はアニメにも出てきそうなくらい可愛いのに勿体ない……。


「特訓はいつもより長めでね」


エリラがめっちゃ笑顔でサラッとキツい事を言って来る。アレ……なんでだろう目から涙が……。


「あ、あれ………ここは?」


と、その時ようやくリネアが元に戻った。


「あー夢だったのk……なんでクロウさんは正座を?」


「私にも分かりません(泣」


「あっ、ようやく戻ったのね」


「……アレ……私何していたんだっけ?」


……どうやら完全に記憶が飛んでしまったようです。




ーーー説明中ーーー




「………というわけです」


「夢じゃなかったのですか……」


一通りの説明をしたのだがイマイチ状況を理解しきれていないリネア。ちなみに説明中も正座させられています。


「私としては、ここは広いから魔法の練習とかもしやすいかなって思ったのですが……」


「誤射先が人って、それ私たちも対象だよね?」


「いい練習になるだろ?」


「じゃあクロが盾になってね(笑顔」


「いや、それ練習になってないじゃん」


「……集中したい……」


あれ……思ってた以上に反対されてる……まあ隅っこでやれば、エリラたちに届く前に無力化出来るから問題無いけど。


「まあ、別にエリラたちの訓練を疎かにするつもりは微塵も無いからそこは安心して」


「まあクロがそういうならいいけど……」


と言うことで、なんとかOKは貰いました。……アレ? でもこんなことしなくても、俺の家だから勝手にやってよかったよな?


「じゃあ、私たちは特訓に戻るから」


「……次は勝つ……」


「……負けない……」


あの目の前で火花を散らす二人。ほどほどにしとけよと本当に思う。

今日も昨日ほどでは無いが、結構傷だらけになっている。怪我をしてもすぐ治せば傷痕は残らないが、乙女には少しどうかと思う。まあそんなことで、どうのこうの言うつもりは無いけどさ。


「……ちなみに今日はどれくらい戦ったんだ?」


「21戦やって10勝11敗」


「……はぁ!? 21戦!?」


「………(コクリ」


無言で頷かないで下さいサヤさん。てか朝からやっているけど、そんなにやっているの!?


「一戦何分?」


「20分ぐらいかな?」


と言うことは、総計すると420分……7時間!? 君たち頭大丈夫!? なんでそんなにやって平気なの!?


「……わかった大怪我だけはしないでくれよ……」


「ええ、じゃあ始めましょう」


「……うん……」


そう言うと、二人は庭の中央に戻っていった。しばらくして再び、二人が庭のど真ん中で激しくぶつかり合った。


「……あの人達すごいですね……」


「………まあちょっと次元が違う気がしますね……」


「ところで、あのチョーカーをつけている人……誰の奴隷ですか?」


「一応私です。まあ、主従関係なんて無いようなものですが……」


「仲がいいのですね……羨ましいです……」


「ん? 何かいいましたか?」


何か呟いたようだったが、何を言ったかまでは分からなかった。


「い、いえ、そ、それよりま、魔法の練習をしたいのですが……」


「あっ、そうでしたね。では早速始めましょう」


俺らは庭の端に移動すると、さっき中断した魔法の練習を再開した。


さっきは失敗してしまったが、魔法式を書き換えたり何度も使っていくうちに失敗をしなくなった。

余裕が出てくると「さっきの魔法どうやって……」と移転魔法についてさりげなく聞いてきたりしもした。

その度に集中力が切れて誤射してしまうのだから勘弁願いたい。


その後も練習を続けて行き、気づいたらスッカリ空も暗くなっていた。


「ーーーでは、今日はここまでにしましょう」


「はい、今日もありがとうございました」


いつも通り一例をするリネア。


「………あっ、そう言えばあの人も学園の人ですよね?」


急に思い出してサヤの方を見て言った。


「なんで分かるのですか?」


「去年の魔闘大会で出場していたのを見ましたので」


「あー……なるほど」


「あの人はいつ帰るのですか?」


「あーあの人は泊まり込みだからね……」


「……泊まり込み……?」


ポカンとするリネア。まあそんな顔になりますよね。


「まあ特待生だから学校には行かなくていいので出来る芸当ですgーーー」


「………なら私も泊まりたいです………」


「……はぁぁぁぁぁぁぁ!?」


結局、無理矢理決まりました(泣)


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