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【異世界転生戦記】~チートなスキルをもらい生きて行く~  作者: 黒羽
第5章:クロウのエルシオン開拓日記編
214/270

第210話:家建てます。一軒50万で(1)

11/26:数値を間違えていた個所がありましたので修正しました。

    サブタイトルを盛大に間違えていたので修正しました。

 『家立て直します。材料費など全て込みで1軒50万S。後払いオーケー。必要なのは家を建てる場所だけです』


 あなたは、戦争に巻き込まれ家もお金も失ってしまいました。運よく生き残ったあなたは、まず自分の住むところを探さなくてはいけません。しかし、当然ながら隣人も同じような状態です。遠い街に知り合いがいるなど都合のよく友人がいるわけでもありません。

 そんな時、あなたの目の前にこのようなチラシがあった場合、話に乗りますか?




 戦後復興最中のエルシオンの早朝。街のいたるところにチラシが貼ってあった。


「おいおい、家を50万Sで立て直すっていうのか?」


「そんな金で建てる家ってどんな家だよ……それに後払いで良いって……いくらなんでも話がよすぎないか?」


 チラシを見た住民たちの声は圧倒的に怪しむ声の方が多かった。この世界で家を建てるとなると、どんなに安くてもこの価格の6倍、およそ300万Sはかかってしまう(日本円換算でおよそ3000万円)

 そこに土地代やら材料費やらを追加するとその金額は裕に400万Sはかかるだろう。それなりに高額な仕事がある冒険者ならまだしも、一般市民がおいそれと手を出せる金額では無い。加えてエルシオンは都市だ。当然土地代は高くなるので、さらに上乗せされるのは間違いない。

 それを50万Sでやってやると言っているのだ。50万Sも決して安いわけでは無いが、それでもぐっと安くなる。しかも後払いで良いのだ。


 一体誰がこんな物を……? 当然、誰が貼ったのかは気になる。チラシをよく見てみると右下に小さく何かが書かれていた。


 『詳しい内容はギルド内売店のクロウまで』







==========


「い、家を建てるぅぅ!?」


「ああ、1つ50万でな」


 早朝のギルドにエリラの声が響く。その声は、半分眠りこけていたギルドの受付嬢を起こすには十分過ぎる大きさだった。ちなみにこの受付嬢はミュルトさんで、驚いた衝撃でカウンターの角で足の小指を打ち悶絶したところで椅子から転げ落ちてしまったのは彼女だけの秘密である。

 俺は店の商品棚を点検しながら言葉を続けた。


「エルシオンはこの前の戦争で、街の50%~70%ほどが焦土化してしまっている。ラ・ザーム帝国が一部復興を進めている所もあるらしいが、あいつらは軍事関係を優先しているみたいで街の方は手つかずの状態だ。なら、格安で受け持ってもそれなりの数を受注できる今がチャンスだ。街の市長らしき人物も話を聞いていると死んでいるようだし、今のうちに勝手にやらせてもらうさ」


「だ、だけどそれで 50万……こ、これ沢山来たらどうするの?」


「何を言っているんだよ。沢山受ける事を前提にしているんだよ」


「ふぇ!? ど、どうやって沢山建てるつもりなの?」


「お手伝いたちの魔法を使って、即席の簡易的な家を量産するんだよ。まぁ、簡易的って言っても普通の家よりもずっと丈夫だけどな」


「お手伝い? 私や獣族たちのこと?」


「いや違う。まあ、それは機会があったら見せてやるよ」


「??? 話が全く分からないのだけど……?」


「まあ、エリラたちはいつも通り店番をやってくれてたらいいさ。その件は俺の方で勝手にやって勝手に片づけるから」


「え、えっと……分かった。クロがそう言うんだから私はいつも通り店番やってるわね」


「ああ、そうしてくれ」


 話がひと段落したとき、一人の老婆が店に入って来た。まるで、話が落ち着くのを待っていたかのようなタイミングだ。

 その老婆の、よれよれでボロが出ている服を見たとき、恐らく何日も着替えてないんだろうなと即座に思った。もっとも、今のエルシオンにはそんな人は大勢いるので、対して不思議なことでもない。

 では、何故そんな事を思ったか。それは老婆の姿勢にあった。

 腰が曲がっているというのはよくある事だが、その曲がり方が、かなり急だったのだ。例えるならエビであろうか……その「つ」型に曲がっている腰と服が合わさりどうしても、同情の気持ちが芽生えてしまったのだ。


「街に貼られている紙を見て来たのじゃが……クロウと言うのはいるかえ?」


「はい、私がクロウです」


「おや、あんたのような若いのがあれを巻いたのかい?」


「ええ、家の件ですよね? 1軒50万Sで引き受けますよ」


「ほんとかえ? わしゃにはどうも信じられんがの……まあ、今はそんなことを言ってる余裕は無いがの……クロウとやらよ。出来るならぜひお願いしたいんじゃが」


「ええ、是非とも。では、場所に案内してください。それじゃあ、エリラ店は任せたぞ。もし同じ要件で来る人がいたら、暫くしたら戻ってきますので、って言って引き留めておいてくれ」


「了解。気を付けね」


 こうして俺は老婆の後を着いていく形でギルドを後にした。

コンテスト落選していました(泣)

今の内容と書き方じゃ駄目なんだろうなと思いました。

ただ書き方は変えようと思いますが、話の内容は変えるつもりはありません。

まずは自分が面白くなければ。

そう考えてみると、最近は自分が面白ければと言うのが抜けていたような気がします。

もう一回、タイトルを見返しやりたいことをやりたいと思います。そう「チート」をです。

という訳で、色々書きましたが頑張ってこれからも書いていきます。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 後払いはきちんと取り立てる手段が無いとすべて負債となる。現代でもなかなか難しいのにシステムの無い中世レベルでは不可能。
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