第114話:反攻作戦
昨日と今日を使ってヘロヘロになりながら志望動機とか書いていました。また明日から添削のよってほとんど書き直しでしょうが(泣)
※ 3/25 誤字を修正しました。
アルダスマン王国_首都:メレーザ
エルシオンより北に200キロほど離れた場所に位置しており周囲を山々に囲まれた盆地にあった。東西南北に街道が連なっており、各方面への交通の良さから交易の街として発展している街である。
この街を治めているメレーザ一族は古くから続く名家で、人族の国の中では二番目に建国年数が古いと言われている。(と言うのも、詳しい伝記などが残っていないため不明な点が多いので一応という形である)
その街の中央に位置する巨大な城は大陸一の堅牢な城として呼び名が高いシールメレス城がそびえ立っている。
城壁の高さ20メートル。周囲は幅20メートル、深さ10メートルにも及ぶ巨大な堀が城を守っており、出入り口は南北の二ヶ所しかない。さらに城壁の上にはカタパルトを始めとする最新鋭の防衛兵器が守ってあり、まさに難攻不落の城としてこの地に君臨している。
城内のほぼ中央部には王の間があり、常時は国王が執務をする場所としても兼任されていることが多い。
「メレーザ陛下。各軍の編成が出来上がりました。こちらに詳細が記されておりますので、ご覧になって下さい」
一人の家臣が国王に書簡を手渡した。
「うむ」
そこに書かれていたのは今作戦の編成であった。メレーザ国王は上から順番に目を通していく。
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・反攻作戦 兵力編成及び統制将兵
南部制圧部隊 兵力:4000人
・ハヤテ=シーオン
・グランム=ガラッシュル
東部制圧部隊 兵力:3500人
・ロス=カーディオン
エルシオン守備部隊 兵力:1000人
・レシュード=フロックス
第1遊撃部隊 兵力:1500人
・ミーロ=ファルシム
第2遊撃部隊 兵力:900人
・ダレーム=ハッシュ
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「ふむ、なるほどな。悪くはない編成だな」
メレーザ国王は一通り見終わると編成が書かれた紙を家臣へと返した。
「で、これまでの損害報告はまとまったのか?」
「はい、これまでの戦いでの死者は1989名。行方不明者528名となっております」
「大分痛手だの……で、原因は分かっておるのか?」
「はい、どうやら龍族に情報を漏えいさせている者がいるようです。我々でしか知りえない秘密の道や暗号を彼らは知っていました。おそらくそこからこちらの作戦が筒抜けになっていたのでしょう」
「そうなると、こちら側が用意してあった暗号などは使わない方が良いな。で、それは誰か分かっているのか?」
「そ、それが情報の出所が全くと言うほど分からないのです……」
「怪しい者も居ないのか?」
「何名かは候補に挙げているのですが、決め手に欠けるというのが現実です」
「ふむ、そいつらの監視は引き続き行え、いいか敵は必ずどこかでボロが出るはずだ」
「ハッ」
「それと……今回、エルシオンを一時的に放置したのは何故だ?」
「それは各方面で敗走する部隊が相次ぎ兵力の編成を行いたかったというのが第一、次に……理由は存じ上げませんが、ハヤテ隊長からの進言です」
「何……? あ奴からだと?」
「はい、何でも「確かめたいことがある」との事で……彼の事でしょうから何も考えずにという訳ではないでしょうが、一応彼も監視対象にしております」
「理由は言わないか。まあワシは戦に付いては殆ど分からぬからお主らに任せるしか出来ないから任せておくが、余りに酷な作戦はするなよ。しょうもない事で無駄な兵を使うなよ」
「ハッ」
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「……と、言う訳で逃げてきました。はい、マジで反省しています」
無事街からの脱出に成功した俺に待っていたのはエリラからのきっついお説教だった。土に座ると書いて土下座とはよく言ったものだ。
「全く……これからどうするの? あの街では完全に手配されちゃっているわよ。なんでそんなに短絡的なの……?」
「返す言葉もありません」
せめて短絡的という言葉には反論したかったが何も言えませんでした。でも、心の中では返します。エリラ君、その短絡的な反応で奴隷になってしまったのはどこの誰でしょうか?
俺が説教されているのを余所目にレーグは早速フェイたちとワイワイ騒いでいた。
「フェイなのです! よろしくなのです」
「れ、レーグといいます。よろしくお願いします……」
「綺麗な灰色の毛ね。狼?」
「は、はい」
大人の一人が言ったのは、獣族の中でも犬や猫など様々な種類があり、レーグはどうやら狼らしい。ちなみにフェイは猫で、大人は全員猫。子供は犬と猫が半々といったところだ。
同じ獣族間での種類の違いはあってないような物みたいらしいので良かった。
「で、クロ? 本当にどうするの?」
「調味料は手に入ったからしばらくは問題ないけど、その後はどうしようもないな(キリッ」
「……殴っていい?」
「あっ、すいません。なんでもするので許して(バキッ) あふん」
今回、ちょっとした伏線を入れたのですが、どれくらいの方が気づいてくださるでしょうか? とちょっと気になっていたり。
次回もよろしくお願いします。