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第10話:創世者セラ

 今回は短いです。いつも同じくらいの量を目指しているんですが中々難しいですね。


 ※8/21 スキル名を変更しました。

   ・《改変》→《変化》

 ※11/4 誤字を一部修正しました。

 ※11/3 加筆修正をしました(大幅修正)

「……で俺をこの世界に呼んだ理由はなんですか?」


 場所を移しここはいつもフォースの練習をしていた崖付近、月がきれいに見える夜だ。(この世界にも月はある。そのため潮の満ち引きもある)

 季節は秋になりつつある。この山にも紅葉というものがあり、もうすぐ真っ赤に色づきそうだ。


 セラはどれからしゃべろうかなと言うと理由を話し始めた。


「この世界が異種族同士で対立があることは知っていますね」


「ええ、おかしい位に対立があるみたいですね」


「そうですね、どこの世界にもあるものですがここまでひどいのは初めてです」


「俺のいた世界でも人種別で紛争とか起きていたのでそこまで言えませんけどね」


 えっ、と言った感じでセラが驚いた顔をしていた。何故そんな顔をしたのかはすぐにわかった。


「私があなたをこの世界に呼んだ理由はひとつ。この世界の種族別の対立を解消……そこまではできないかもしれませんが、解消への足掛かりをしてほしいのです」


「……」


「……生きてますか?」


「はっ、俺は今何をしていたんだろう」


「大丈夫ですか?」


「ちょっと脳内スペックが足りませんでした」


「そうでしょういきなり大きな話をしすぎましたね」


「いやちょっとまって、何でそれが俺?」


「私はこの世界の対立をなんとかして解消したいと考えていました。そのためには二つの血を持った人が適任と考えていました。それは両方の血を持っている人なら他種族よりまだ考慮の余地があると考えていたからです」


「考慮の余地? でもあの龍族は俺を見ても殺す気しか起きていなかったようですが?」


「はい、正直ここまでとは思いませんでした」


「まぁその辺はいいとして、問題は俺が選ばれた理由は?」


 正直、色々聞きたいことがあるけどとりあえずまずはこれからだな。


「はい、あの人たちがあなたを宿した時、私は魂の中で一番質のいい魂を見つけようとしました。その結果があなたです。魔力の質はもちろんのこと人種差別をする人ではないか、種族の特徴で差別をする人ではないか。私はこの二つを重点的にあてました。そこであなたが見つかったのです」


「ん? それならもっといいのぐらいいるだろ? イエスとか」


「いえすというのがどんな人かは知りませんが、魂を選べるのも限られてくるのです、特に死後数分以内でないともう私では手におえない場所に行くのです」


 どこにとは聞きたくないなぁ。


「しかし、あなたのいた世界でも差別はあったのですね、あまりに純度が高いので、てっきりないかと思いました」


 ああそういうことか。俺はさっきセラが驚いた理由がわかった。要は俺の説明不足ということだ。


「ああ、そういうことですね。俺のいた国では差別というのはほとんどありませんでしたね。と言っても全くなかったわけではありませんよ? 昔から代々続くような差別もあれば、その人個人の体の特徴や性格、しゃべりかたを馬鹿にされる差別もありましたね。後者の場合はいじめと言われることが普通でしたが」


「……なんというか」


「ええ、正直この世界以上に色々と黒ずんでいる世界ですよ。まぁどこの世界でもそれは変わらないみたいですね。俺はもともとそんなことにあんまり意識をしない性格でしたからね。まぁそれでも性格が悪い奴らとは絶対に関わりませんでしたが」


「そ、そうですか」


「さて、次の質問いいですか? この世界はなんですか?」


 この話は残念ながら割愛させてもらう。なぜか? 俺が理解できなかったからです。簡単に言えば平行世界(パラレルワールド)みたいな感じだ。あと、俺はもう二度ともとの世界には戻れないと言われた。まぁその辺は期待していなかったからいいけどな。第一、一度死んだのにあちらの世界に戻るのは場違いと言う奴だ。むしろまた生きられてるのが奇跡なのに。


 同時にスキルのことも聞いた。《神眼の分析》は俺を送り出した時にくれたらしい。おいお前干渉できないって言ったよな?


「それはあなたがまだ生まれる前だったことと。あなたが私が選んだ転生者だった為に可能だったのです。今の私はあなたに干渉することが出来ません。こうやって話すことだけが限界なのです」


 なるほどな。


「そしてあなたは気づいていると思いますが、特別条件とかいう物がありませんでしたか?」


「ありましたね、確か最初は転生だったはずです」


「そうです、普通の人にはこの特別条件という物は見えません。あなたは《神眼の分析》を持っている効果で取得したかどうかがかわるのです。そしてこの《神眼の分析》をあなたは私の想像を超える勢いで使いこなしています。過去にそんなことでもあったのですか?」


「いえ、ありませんよ。その辺は知識ですかね」


 もちろんゲームとか小説からですけどね。


「その知識の入手源が非常に気になるのですが」


「それは元の世界の技術で」


「……説明してもわからない可能性が高いのですね」


「はい、少なくともこの世界には絶対ない技術だらけでしょうからね。ゲームとかマンガとか小説とか科学技術と聞いてピンと来ますか?」


「げぇむ? まんが? なんですかそれは?」


 やっぱりわからないのかな。とりあえず簡潔に説明はしてみたけど結局チンプンカンプンだったようだ。

 その後も俺にとっては非常に有意義なお話になった。俺の所持しているスキルのさらなる秘密や、何故この世界がそこまで種族の争いが激しくなったのか。どうして彼女はそれをここまで見逃すしか出来なかったのか。だがその話は今ここで話すようなことではない。いずれ時期が来れば話すことにしよう。


 やがて朝日が昇ってくる直前あたりで、俺は彼女に最後の質問をした。


「俺は好き勝手にやっていいのですね?」


 その質問に彼女は即座に答えた。言うまでもないといった感じだ。


「はい、本当はこんなことをしていいはずはないのだけどね。あなたには迷惑をかけるけど……よろしく頼めるかしら?」


「ええ、俺も感謝しているんです。もう一度生きる権利を手に入れて、明確な目標が出来たんですからね。あっでも押し付けられるだけでは困るのでこれからも助けてくれますか?」


 その言葉に彼女は屈託のない笑顔で答える。


「―――はい」


 その笑顔を見たとき彼は確信した。彼女は本当に心からこの世界のことを心配していることが、もちろん俺もすべてを信用したわけではない、彼女の存在も一般人から見れば信じられないことだろう。だが少なくとも彼女の知識と思いは本物だと感じた。

 だからこそ彼はやると心に誓ったのである。


>特別条件「創世者の理解者」を満たしました。

>レベルが5上がります。

>所持しているすべてのスキルレベルが1上がります。

>スキル《毒魔法》のスキルレベルが最大値になりました。

>スキル《猛毒魔法》へと進化しました。

>スキル《毒性質変化》を取得しました。

>スキル《猛毒魔法》と《毒性質変化》が統合されます。

>スキル《溶解魔法》へと進化しました。

>スキル《魔力透視》を取得しました。

>スキル《透視》と《魔力透視》が統合されます。

>スキル《絶対透視》を取得しました。

>スキル《変化》を取得しました。


 ……もう突っ込むのに疲れたからいいや

 完全に複合魔法ですべてが崩壊した作者。もう止まらない。私は(以下略)


 と、いいつつもそれなりに考えてあるので完全崩壊はしないと思いますが、たぶん(汗)


 次回も読んで下さるとうれしいです。


 ※アドバイス、感想などありましたら気軽にどうぞ

 ※誤字脱字がありましたら報告よろしくお願いします。


===2017年===

10/29:転生最初の称号が《意志を継ぐ者》になっていました。正しくは《転生》です。

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