1.★ (真)夏の彼女とポエマー山田
ヘイ! ベイビー☆ 今日もまたジリジリとアスファルト焼き付けてるじゃねぇかこの野郎。 アチぃっつんだよこの太陽め!! こんな真夏にでしゃばってんじゃねぇよ!
俺(あらいやだ俺だなんて言っちゃった☆ ぼくちん)のオアシス(誰も通らない1階非常階段)が台無しじゃねぇかテメェ。 でろでろアイスは美味くねぇんだぞ!! 弁償しやがれガリ〇リ君のコーラ味!(ソーダ味でも可)
あっ、雲!! よっしゃ!!太陽隠れた! そのまま消滅しろ太陽!!(まじで消滅されたら困るけどね。あぁ、でもぼくの一言で世界の(てか全宇宙の?)太陽が消滅するってちょっと(いやかなり)魅力的かも)(←あら危険思想)
ウェルカム冬! アイホープトゥ冬!! つか今すぐ来い冬!!(今は7月。ジュライです)
おぉっとケータイが鳴ってる! あぁ、ベートーヴェン(あれだよ。ダーッダッダッダーッダダーッ!! ってやつ)うるさい。しかもこの着メロ俺の担任だよ。つか俺超能力者かも。出たら何言われるかわかっちゃう☆(出る気ないけど)
つか今更だけどなんで俺の番号知ってんのマイティーチャー(今野 武文:コンノ タケフミ 男 24歳独身(少子化進んでんだから早く結婚しなよ)現国教諭(化学っぽい顔してるよね)身長165cm(まだ伸びるだろうから泣くなよ)体重45kg(身長に対して少なくない?)誕生日:9月14日(ヲトメ座だよね。恥ずかしがるなよ。…プッ/失笑)血液型O(Aっぽいよね)ちなみに童顔(コンプレックスらしい。かわいいから気にすんな!!(俺は死んでも嫌だけど)コンプレックスならとりあえずアシメやめれば?)渋系ねらってヒゲ生やしてみたけど似合わなくて2週間で止めたのを俺は知ってるぜ☆(なんたって匿名で手紙書いて指摘してやったのぼくちんだしね!)
あんた俺が電話出たら泣いてるだろ(だってタケちゃん(あだ名)泣き虫だからNe☆)。
うしっ、逃げるか。そろそろこの場所バレそうだしね(着メロの音で)。
裏庭辺り行くか。裏庭って告白に使う人多いんだよねー。12月なんて一体1日に何人告ってんだよってくらい来るしね! 学生の本分どこいったよ(お前が言うな)(スマソ))。
まぁそのたびにぼくの耳に会話が入って来るから(盗聴とも言う)この学校で誰が誰を好きかって結構把握してたりして☆
まぁぶっちゃけサボってますよ。サボってマル秘手帳作ってるよ。だって授業聞いてるより人の告白聞いてる方がなんぼも楽しいもんネッ☆(性悪)
さぁ移動移動。
「うぉあああああああああいっ!! くぅぅうろどぅぁぁぁあああああああああ!!」
うを。見つかった。しかもやっぱ泣いてるし。携帯片手にいい大人が泣くなよ(そうツッコミながらもやっぱり逃走するぼく。だって捕まったら指導の橘に指導室で指導(説教)されながら俺の傍らでタケちゃん泣くんだもんよ☆ 正直タルいしね/笑)
「頼むから待てぇ…!!」
あぁ、メタルフレームの奥の目がラリってますよ。
まぁ、ごめんね? 捕まる気ないから本気で逃げさせてもらう(ぼくちん50m、6″35だYo☆ご老体(24歳だけど)には追いつけっこないネ/失笑)。
アデュー、マイティーチャーコンノ。
あ、タケちゃんコケた。ごめん、その手には乗らないから(手を差し出す良心なんてないの)。わざとコケた意味ナッシンよ。んじゃばいなら。50m走でも測ってみましょかね。とゆーわけで全力で逃走します(目標は5秒台)。
「貴女のことが好きなんだ……」
なんか聞こえたなんか聞こえたなんか聞こえたなんか聞こえた───────!!
例によって例により(?)裏庭から声がするヨ!! ナイス木&雑草!!(今度お水をアゲルヨ)丁度隠れれる!! 忍者よろしく茂みに隠れるぼくの運動神経の良さが光っちゃってるね!(うざい)
失礼ながらノゾかせていただくでござるヨ(何者だ)
うっしゃあッ!! ビンゴ!
いやん☆ あれは例によって例による(?)告白現場ではないですか!! しかも男の方あいつじゃん!!(高3B−35の)会長じゃん!
昼間っから大胆な生徒会長くん。そんな君にはお天道様に代わっておしおきよ!!なんつって。(ぼくは学・ラン・サぁ〜〜〜〜〜ン☆←『セー・〇ー・ムぅ〜〜〜〜ン』調で)
とりあえず盗聴でもしときますか(とりあえずでプライバシーの侵害してんなよ)(気にすんな!)(気にするよ)。
「君というひまわりを見続けていたいんだ…」
うをキモい。君はポエマーですか。ポエムにerつけてポエマーだよ(だから何)。
この女の子可哀相だねー。キモくて声も出ないってか? ヒュー、可愛いねぇ。でも助けてあげないぼくちん。だって見返りないんだもん。無駄だよね。
さいてー!! とかどっかの女が言っても気にしない☆ だって神経図太いからネ!!
〜〜〜Hey! Boy!! アブナイ青春してるね!! 犯罪だけは起こすなYo☆(起こしそうになってもぼくは知らんぷりするけどネッ☆)〜〜〜
さてと。
しっかり(ちゃっかり?)マル秘(弱味)手帳(学校版)の生徒会長の欄に今のこと追加しておくぼくってアッタマ良い!
なになに? 『君というひまわりを見続けていたいんだ』? うっわー、まじキショいわ。あらいやだ拒絶反応が(さぶいぼ)。シャーペンと手帳が腐りそう。
まぁそこはほっといて(ほっとくんだ)とりあえず相手誰ですか。
ここはちゃんと押さえなきゃね。女の子には悪いけど(んなこと微塵も思っちゃいない)。あのガリ勉会長をポエマーにしちゃう女の子って誰よ。
失礼ながら拝見させていただくでござるよ。(ハラ切れ)
あ、見えない。あの木邪魔。夏だからって生い茂ってんじゃねぇぞ(ナイス木!!って言ってたの誰だ)。
仕方がない。盗聴器(超小型)使うか(常備です)。
ナイスコントロール自分☆ 見事会長の背中に付着しました!!(投げた)
うわ、てかあの人全く気付いてないよ。気付こうよ、盗聴器付けられたんだよ?(自分で付けといて何言ってんだ)
『やーめーて…って…言ってるで…っしょ!!』
うぅぅぅぅぅうううううん??
この声は聞き覚えありまくりですよ?
『はーなーしーてーくーだーさーいッ!!』
若月雛嬢ではございませぬか!!
「おいおいそこの山田太郎!!(めちゃテキトーだけどこいつの名前まじで山田太郎ですから。ぶふっ/笑)ぼくの雛嬢になにをしている!!」
あたしはあんたのものじゃないわよとか目で言う雛嬢のことは大好きですけど今の思春期真っ盛りの恋バカのぼくには痛い一言になるのでここはあえて聞こえなかったことにしときましょう。
対する山田太郎は、うわこいつどこからわき出て来やがんだって顔でぼくを見ています(1階非常階段から全力疾走で裏庭来てそのまま茂みに隠れて盗聴してそっから登場いたしましたよ。悪いか)。
この『?』って頭に浮かべて怪訝な表情する人って面白くって(馬鹿みたいでとも言う)ダイスキッ☆(変 態)
「黒田……」
貴様に呼び捨てされる覚えはねぇよ(一応会長は先輩にあたる)。死ね。つかまじ死ね。俺の雛嬢になにしてんだこのインテリポエマー(あらいやだまた俺だなんて言っちゃった☆)。
「かいちょー、これなァんだ?」
ぼくちん優しい☆会長の為にボイレコ再生☆
『────君というひまわりを見続けていたいんだ…』
ぼくにぬかりはナッスィン!! ちゃんとボイレコ録っといてあげたYo! これでいつでも自分の告白聞き放題だゼ☆
人の為って書いて『偽り』って読むんだYo! ひとつ勉強になったNe!!
ワァオ☆ 過激な反応サンクス会長!! ムンクの叫びみたいな顔になってますよ/笑
あっははん! でもこのボイレコ奪い取ろうったって無駄ヨ。だってぼくちんスポ薦入学だから! インテリ君には負けないYo。
おいおいおい。俺から取れないからってなにどさくさに紛れて雛嬢の手ェ握ってんだよ。ぶっ殺すぞてめぇ(いやん、本音が☆)。
「かいちょーがセクハラ(手握っただけ)かぁ。おまけにあのポエム……」
おぉ、会長青褪めた。あと一押しだな。
「あー、なんか急に放送室に行きたくなってきたなー。行ったら俺さっきのボイレコ流しちゃいそうだなー」
「くくくくく黒田!!あの話承諾したからな☆」
語尾に星飛ばしてんじゃねぇよ。(当然ぼくちんは許されてるYo! 法律でネ☆)
とりあえずお前雛嬢の手ェ離せ(ぼくちんが触ると雛嬢激怒するから自分では引き離せないんだYo…悲しいね…!!)
「で、かいちょー。自分が誰に告ったかわかってます?(身分をわきまえろ)」
とにかく手ェ離せよてめぇ。
「黒田……お前が雛ちゃんを好きなことは十二分に知っている。だがな、どう足掻いても叶わない恋というものなんだよ、それは。だからおれはせめてお前が傷つかないようにと思い、昨日決心したんだよ。これはお前の為なんだよ、黒田」
なにその諭すような語りかけ。死ねよ。
しかもその外見で一人称『おれ』かよ。つか人の為って偽りって読むんだよわかれよヘタレ偽善者会長。
だいたい余計なお世話だっつーにキモい。鏡見てこいてかとりあえずお前雛嬢の手ェ離せっつーんだよ。殴んぞてめぇ。
「雛ちゃんも黒田に付き纏われて迷惑してるんだよね。あぁ!! 何も言わなくていいんだよ雛ちゃん。おれは全部わかってるからねッ! 黒田とおれのどっちか選べって言われたら迷わずおれを選ぶだろう?」
「…………(どっちも嫌なんですけどてか手ェ離してくれませんかね会長ヌメヌメしてて気持ち悪いんですけどアレですか、ナメクジでも飼ってるんですか)」
無言の中にも雛嬢のそんな声がぼくにはしっかり聞こえました☆
「いいんだよ、雛ちゃん。わかってる……わかってるよ…。優しい貴女にはたとえ黒田であろうと傷つけたくないんだよね。く…っ! なんて優しいんだ…!! 今度黒田のいないところで逢おう。返事はその時まで待っているよ」
さっき思っきし『やめて』『離して下さい』って言われてたじゃねぇかよ。あれで迷惑がられてるってわかれよ。どんなけ自意識過剰なんですかあなた。
「……待ってなくていいです。さっきも言った通り先輩と付き合う気なんてアオミドロの幅ほどもありませんから」
うっわ!! 会長アオミドロの幅(0.03mm)以下! ダッセー!! しかもさっきも言われてんのかよ。よくそれで雛嬢に嫌われてない自信があるな! あんたの頭には春がきてますか!!
「(お前は会長以下だけどな)」
ハッ!! 氷点下100℃の目で雛嬢がアタイを見てる!! いやッ!! 雛嬢の心が読めるのは嬉しいけど今のはわかりたくなかったわ!! (カマ口調)(純白☆ハンカチと涙とまつげ増量でレトロ漫画風に(小指の定位置は目尻よ☆))
「雛ちゃん……」
やっと理解したか。つか会長、切なげな顔似合わない(キモい)からヤ・メ・ロ☆
「黒田の為にそんな嘘までついて…!! なんて優しい女性なんだ!!」
うーわー。ドタマかち割ったろかこの勘違い野郎。
「こんな奴の為にわざわざ嘘なんて付きません」
うをっ! キツっ!! 刺さる!! しかもこんな奴って! せめて名前で言ってあげて!! 俺可哀相!!
「いいんだよ、雛ちゃん。自分を悪者にしてまでこんな奴を庇わなくても。とりあえず今日はこれで御暇するよ」
「(もう一生来るな)」
雛嬢も今そんな顔してました。
「では………寂しいけれどお別れだよ……っ!」
その瞬間目の前でありえないことが起こりました。はい。心臓止まるかと思いました。
「あ゛あぁぁぁああああ!?」
青春謳歌もたいがいにせぇよ7:3めが! チョーシこいてんじゃねぇぞ!!
目の前で会長が雛嬢の手の甲にちゅーしました。紳士気取りですか。なんですか。あんた死んでみますか。
「じゃあねっ☆ 雛ちゃん!」
手の甲にちゅーして自分はさっさと戻るのかよ。汚ぇ奴だな。逃げ足だけ早ぇ。つかね、ほんと、死んでみよっか。つか死ね。(あまりにもうざかったので後日ゲイバーに連行してやりました)(殴ったりしてセンセイ(タケちゃん&橘)にバレるとめんどいからネ)
犯罪染みた(むしろ犯罪の方が多い)計画練ってるぼくの横で、最高に不機嫌そうな雛嬢が、自分の手の甲を皮を今にもめくりそうな感じで見つめてました(かなり嫌だったらしい)。白魚のようなその綺麗な手の皮めくっちゃだめよ!! 雛嬢!!
結局雛嬢は自分のハンカチで(ハンカチ差し出したけど普通にシカトされちゃった☆)タワシの如く手の甲を拭いた後、そのハンカチをゴミ箱に捨てました。