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ワシは何度でも何度でも訴え続けるよ【鬱】

作者: 猫乃つづり

夜空は人の醜き都合とは異なり

綺麗に動いてくれるために好きだ。

だが、人はどうだろうか、

人という存在は常に非合理的で

特に群れをなして動く際は

真理など目にもくれず、

仲を重視して動く傾向にある。

この世界は馴れ合いで満ちているようで

だからこそ、薄ら寒さを覚える。

おまけに、理性を司る教会すらも、

お金を寄付する富裕層には

秩序を唱えることなく、

横暴を許し、

対して、貧者や異端者たちを厳しく罰する。

私は異端なのだろう、

そして、異端と呼ぶ彼らは正義であり

私を目の敵にしたいようだ。

膿であり腐った果実、排除したい存在なのだろう。

だからこそ、私は何度でも叫ぶ


「真理を見ろと、真理の前に人の権力性、歪曲さを生じさせるものだと知れ」


私は星を見続ける。

彼らが酒を飲み交わし

笑っている間にも、

私は一人でいつづける。

彼らが互いの絵を見て、

褒めあい続けている間にも、

私は人などとっくに滅んでよい存在だと考えている。

隕石が降り注ぎ、地球が再び、

火と水で覆われれば何たる幸せなことか…

だが、私は…私自身が、いらない存在だと思っている。

存在しない方がいい…と常にいい続けながら…だからこそ、私は星や文字にして、私自身を無くそうとしているのかもしれない。

私が消えて、作品は残る。

最終的に私という存在が

自殺なりして消えた方がよいという

判断にいれたら、どんなに楽だろうか。

どうにもならないからこそ、星を見る。

星を見て、人と離れ、人の雑念や執念を忘れ去る。こうして、星になって、消えたら、どんなに楽だろうと考えては、

しわくちゃにしながら、天体観測をする。

いや、もう、私は何も見えなくなった。

本すらも読めなくなった。

何をする気にもなれなくなった。

だけど、こうして不思議と文字だけは書いている。

これを人は称賛するのだろうが、

称賛とは礼賛であり、努力をしないからこその言葉だと考える。

できるならば、恨め、嫉妬しなさい。

まだ、足りない、この程度で立ち止まるものかと歩み続ける足の如く、

私は歩く。

歩いた先が地獄だろうと、それでいい…

少なくとも穏やかで嘘を帯びた天国にいるよりは、信念を守って火刑に処された方がいいのだ。


私は何度でも何度でも叫び続ける。


「真理を見ろ」


と…

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