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エライマンでも百合の花を咲かせたい③

くんずほぐれつは密着したり離れたりの意味で使ってます。

「おお!意外と人数が多いじゃないか!可愛い女の子も多いし!」


 マスタールームにて。

 百合の蕾達の到着を心待ちにしていたアイトは、ルイスの後に続いてラブホテルに入って来た蕾達を見て大興奮していた。


 ルイスが連れて来た蕾達は総勢20名にも及び、予想以上の人数と質の高さに驚いてもいた。

 百合を愛でし大賢者とか言ったものの、正直ルイスがここまで有能とは思っていなかったのだ。

 アイトは後で何か褒美を取らせようと心に決めた。


「マスターはどれが好みなのですか?」


 ヒショからの問いにモニターに映った蕾達をじっくりと観察する。

 それこそ物理的に齧り付いて観察する。

 正面から、上から、背中から足下から。

 スカートの中までじっとりと観察する。


 可愛い系、綺麗系。

 小動物系、リアルアニマル系。

 高身長、低身長。

 ぽっちゃり系、スリム系。

 良い匂いしそう系、臭そう系。


 タイプの違う様々な女の子がいる中。

 アイトは悩みに悩んで。

 1分以上も悩んで。

 どうにか最適解を見つけ出した。

 アイトの答えは。


「俺はやっぱりヒショかなぁ」


「もう。私は彼女達の中からどれが好みかと聞いたのですよ?仕方の無い方ですねマスターは」


 口ではそんな風に言っているがヒショは非常に嬉しそうである。

 大抵の場合、こう言った質問の際にはヒショを選んでおくのが一番丸いのだ。

 しかし。


 アイトは決して嘘は言っていない。

 蕾達を鼻の穴の中までしっかりと観察した上で、ヒショを超える者無しと判断したからヒショと答えたまでだ。

 まあ人の身でヒショの美しさを超える者は現れる事はまず無いだろうが。

 ついでにアイトは青白い肌が大好物だし。


「今回は殆んどルイス君にお任せだからスタジオで気楽に見るとするか」


「そうですね。あの方が一番楽しそうですし」


 アイトとヒショはマスタールームに併設したスタジオに入り。

 酒を飲みながらイベントを見守る事にしたのであった。



「これより休息宿ラブホテル主催!第1回可憐な少女は百合を愛でたいの会を開催する!」


 ルイスに集められた百合の蕾達が転移した先には目を見張る程に美しい光景が広がっていた。

 やや上り坂になっている花畑には辺り一面の百合の花。

 それも一色ではなく白に黄色に橙に赤。

 そしてラブホテルのイメージカラーであるピンクの百合が蕾達を歓迎する様に満開に咲き誇っていて。

 花畑はすり鉢状になっているので360度何処を見ても美しい百合の花畑を楽しめる作りになっている。


 すり鉢状になった花畑の底には噴水があり。

 上に吹き上がった水が朝顔の様な形を作っていてリラックス効果のある水音を聞かせていた。

 噴水の周りには丸テーブルが置かれていて。

 これから女の子達の憧れであるお茶会でも開かれる様な雰囲気がある。


 正直に言ってしまえば急に変な格好をして燥ぎだしたルイスには暫く黙っていて欲しいのだが。

 この状況を用意したのもルイスなので黙れと言うのも違うかなと、誰も文句を言う者はいなかった。


 因みにルイスは今、百合の花をイメージした顔が出るタイプの被り物をしている。

 この悪ふざけは完全にアイトのプロデュースである。


「まずは今回のイベントのスポンサーであり企画演出にも携わってくれた休息宿ラブホテルのオーナーさんから挨拶だ!」


 ルイスがそう言うと雲一つない青空が暗転して空にアイトとヒショの姿が映し出された。

 これは疑似的に青空の映像を映し出していたドーム型モニターの映像をスタジオの映像に切り替えた超技術である。

 スペースコロニーなんかが登場する漫画やアニメなどでしか見られない架空の技術であり、外の世界の人間からすれば想像する事すら有り得ない現象が起きているのだが。


 映っているのがあまりにも真上過ぎて首が痛いという感想が先に来てしまった。


 そしてルイスが気を利かせて全員仰向けに寝転がらせた所でスポンサーの挨拶が始まった。

 今回二人は主役じゃないのでピンクと青の目出し帽を被った地味な装いである。

 以前に行ったイベントも別に二人は主役じゃなかったのだが。


「どうも。スポンサーでオーナーのスポンサーです」


「スポンサーで秘書のヒショです」


 何時もとは若干違う、ややトリッキーな自己紹介をして。


「今回、女の子同士がくんずほぐれつしたり。まぐわったり。後は。後は、、、スタートォォォゥ!」


 取り敢えず見切り発車をしたものの何も思い浮かばなかったアイトがノリだけでやり過ごして映像をブッチ切った。


 直ぐに空が明るくなり、全員が起立した所で。


「早速自己紹介タイムだ!」


 ルイスがどうにか場を仕切って自己紹介がスタートした。


 その後の流れをダイジェストでどうぞ。


 まず自己紹介が終わった蕾達は最初の企画である百合ツイスターゲームを行った。

 ツイスターゲームとは赤青黄緑の4色の丸印が縦4列横6列書かれたシートの上で二人から三人のプレイヤーがくんずほぐれつする遊びである。


 プレイヤーはルーレットを回してどの色の円に手または足を置くかを決定するのだが。

 百合ツイスターゲームの場合はアイトが作った縦4列横3列の特別なシートを使って行われた。


 普通のシートでもくんずほぐれつしてしまうのに半分まで狭くなったシートでは序盤から確実にくんずほぐれつする。

 蕾同士が滅茶苦茶密着していて、カメラを回しておけばその映像だけでマニア向けセクシービデオとして成立する仕上がりとなっていた。

 実際にルイスは一筋の鼻血を垂らしたのであった。


 百合ツイスターゲームが終わると女×女の百合ックスレクチャー会が行われた。

 これはノーラとカーラが講師となって普通に用意してあったテレビモニターの映像に実況を加える形で行われた。

 実践として二人のズキュウウウンが行われた時には蕾達の盛り上がりが最高潮で全員が気になる相手を見てソワソワしだしたのであった。


 レクチャー会の後は百合歓談会が行われ、蕾達は気になる相手と喋ったり。

 ルイスがラブホテルから支払われる給料を前借りして用意した酒や菓子を楽しんでほろ酔いの蕾達が出来上がった。


 そして最後は全員が一輪の百合を手に持って行われた告白タイム。

 好きな蕾に百合の花を渡して、相手から百合が返って来たら告白成功。

 返って来なければ失敗となる。


 告白タイムを経て終了した第1回可憐な少女は百合を愛でたいの会。

 このイベントによって、何とエライマンの街に5組もの百合カップルが誕生したのであった。


 参加者の実に半数がパートナーを見付けた事に自信を深めたルイスは。

 これから百合カップル達を見て百合に目覚める蕾予備軍を探し出して第2回を開催する事を固く心に誓ったのであった。



 そしてイベントが終了した後のマスタールーム。


「あれ?冷静になって考えたら百合の花と百合って何の関係も無くね?だったらヌルヌルローション相撲を開催した方がもっと面白い映像が撮れてカップルも、、、」


 アイトはヒショに話を聞いて貰いながら一人イベントの反省会を行った。

 どうやら次回はドキッ!女だらけのローションプール水泳大会が行われる模様である。

お読み頂きありがとうございます。

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作者のモチベーションを上げるなら数字が一番だって昔どこかの偉人が言ってた気がする。


カクヨム先行で公開していますので気になる方はこちらも是非。

https://kakuyomu.jp/works/16817330665881599043

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↑ これを押して貰えるとと少しだけ強くなれたような気がする。
★★★★★ くれたら嬉しくて泣いちゃうかも
ブックマークよろしくお願いしますぅぅ!
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