設定と補足 ※ネタバレ注意
ダンジョンマスターについて。
ダンジョンマスターとはダンジョンの主であり神にも等しい存在。ダンジョンという一つの世界が生まれた時に一緒に命を与えられる。ダンジョンマスターはダンジョン力さえあればどんなものだろうと作り、または生み出す事が出来る。但し明確なイメージが必要になるので想像出来ないものは作れないし生み出せない。そんな明確なイメージなんて出来ないよ!というダンジョンマスターの為にスタンダードダンジョンメイカーなる概念が存在していて、ゲームの様に表示されるものの中からモンスターや罠、宝などを選んでダンジョン内に設置する事が出来る。ダンジョンマスターはダンジョンから一歩も外に出る事は出来ない。それは肉体だけでなく思念や視覚だけであったとしても不可能である。
ダンジョンについて。
基本的には何でもあり。ダンジョンとは一つの世界であり、ダンジョンマスターは創造神の様なものである。但し幾つかの縛りは存在している。まずダンジョンで何かを作るまたは生み出そうとした場合、ダンジョン力というコストを払う必要がある。このダンジョン力は外の世界の物質をダンジョンが吸収する事で溜まる。例えばダンジョンの入口から入って来る空気などでもダンジョン力は溜まるが、生物や物質と比べると空気から得られるダンジョン力は微々たるものである。但し例外として
ダンジョンで生み出された宝箱から出た物はダンジョンで吸収する事が可能である。ダンジョン力は目減りするが。人や魔物が持ったり装備している物はダンジョンに吸収されないが、人や魔物との接触が無くなった時点でダンジョンは吸収を始める。故に落とし物をしたら直ぐに拾わなければ、まず見付かる事はない。ダンジョン内にある宝以外の全てはダンジョンの装飾として扱われ、ダンジョン外に持ち出す事は出来ない。
ダンジョンモンスターについて。
ダンジョンマスターも含むダンジョンモンスターは全てダンジョンの一部として扱われる。故にダンジョンモンスターが食べた物はダンジョン力へと変換される。ダンジョンモンスターは特定の条件で成長する。ダンジョン内で生まれた魔物をモンスター。外の世界で生まれた魔物を魔物と呼ぶのが一般的である。ダンジョンマスター以外のダンジョンモンスターはスタンピードによってダンジョン外に出る事が可能である。但し7日間は正気を失うので“ダンジョンマスターを攻撃しない”以外には何をするかわからない。
ラブホテルについて。
ラブホテルの客室は全室安全地帯が採用されている。安全地帯とはダンジョンモンスターや罠の存在しないダンジョンの休憩エリアである。安全地帯ではダンジョンの吸収が行われないので、風呂やナニナニする時に服を脱いでも安心である。但しゴミ箱とトイレは安全地帯ではないので注意が必要。客が退室した後に安全地帯を解除して汁から縮れ毛から全てを吸収するので掃除の必要は無く、常に清潔が保たれている。レイスのレイさんだけは何故か安全地帯でも普通に行動する。
客室の消耗品について。
ラブホテルの客室に存在するシャンプーなどの消耗品。実はこれらは罠の一種として作られている。罠には例えば毒沼の様に外の世界から入って来た人体や魔物の体に影響を与える液体が存在する。これを利用して人体に良い影響を与えるシャンプーなどの美容アイテムを作り出した。罠の一種なので無限に湧く。風呂トイレと蛇口から出る水。これは生命維持に絶対に必要な為かコスト無しで作れてダンジョンの外にも持ち出せる唯一の装飾である。
ラブホテルの価格設定について。
ラブホテルの価格設定については、外の世界から来たエマから与えられた情報とアイトの前世の価値観を基に設定されている。世間知らずのエマとそもそも外の世界に出た事の無いもっと世間知らずのアイトの価値観なので滅茶苦茶テキトーである。但しアイトの中で持っている確固たる基準として“ここでしか体験出来ない事、ここでしか食べられない物なら高くたって払うよね?”と考えており。これは前世で中々に高額な入場料のアミューズメントパークが繁盛していた事などを参考にしている。エマから指摘を受けたフルーツ盛りの価格も前世の一粒5万円の苺や一個1万円のマンゴーを参考にしたと言えば納得である。寧ろ結構良心的だ。尚、客室の利用価格は以下の通り。
ランクS客室 休憩:金貨2枚小金貨5枚 宿泊:金貨5枚
ランクA客室 休憩:小金貨5枚 宿泊:金貨1枚
ランクB客室 休憩:小金貨2枚銀貨5枚 宿泊:小金貨5枚
ランクC客室 休憩:小金貨1枚 宿泊:小金貨2枚
ランクD客室 休憩:銀貨7枚 宿泊:小金貨1枚銀貨4枚
ランクE客室 休憩:銀貨5枚 宿泊小金貨1枚
外の世界の硬貨の価値について
銀貨1枚=1000円 小金貨1枚=10000円 金貨1枚100000円
銀貨の下に銅貨と鉄貨があるが、ラブホテルでは面倒なので銅貨と鉄貨を使った価格設定は行っていない。支払いに使う事は可能。
ラブホテルで稼いだ金について。
現状使い道は特に無いが今後は使う機会も出来るだろう。既に決まっているのはタダで扱き使おうとしていた蒼剣の誓いに対する用心棒の報酬である。無報酬である事を知ったエマに怒られたアイトが給料を支払う事を決定した。
アイトとヒショの関係について。
アイトがダンジョンマスターとして転生して来て、初めて作ったダンジョンモンスターがヒショである。ヒショは主君であるアイトを崇拝しているが、どうやらそれだけでも無い様だ。長い長い時を共に過ごして来た二人には絶対的で絶大な信頼関係が出来上がっている。本当に悠久とも思える時を二人で遊んで過ごして来たのだ。最早金婚式とかそういうレベルじゃない。
アイトとダンジョンモンスターの関係について。
基本的にはダンジョンマスターであるアイトの命令は絶対であり、多少どころじゃない無茶振りにも応える。但しワンポだけは少し特殊であり、ワンポはアイトよりもエマに懐いているので同時に別の命令をした場合にエマを優先する可能性は大いにある。そもそもワンポに命令をする事が無いので真偽の程は不明であるが。更に補足としてレイさんも若干アイトを舐めているきらいがあるが、こちらは本当に舐めている訳ではなくツンが発動しているだけである。
アイトと外の世界の従業員の関係について。
ゲームにしか興味の無いミーアとの関係は上司と部下以上でないのはお察しだが。エマがアイトをどう思っているかは本人に聞かなければわからないし、本人に聞いても答えないだろう。少なくともエマは自分を受け入れてくれたアイトに感謝をしているが、アイトの面倒臭さを一番感じているマトモな人間なので呆れている面が多分にある。傍から見ていて嫌いではないだろうが、好きなのかと言われると首を傾げたくなる様な微妙な関係である。
アイトを除いたラブホテル全スタッフの関係性について。
基本的に全員仲が良い。特にオーガズはヒショにぶん殴られて嬉しそうだし、ヤマオカとレイさんは頻繁に顔を合わせるので互いの求めている事が良く分かっている。ワンポはエマに最も懐いているが、皆に可愛がられているラブホテルのアイドル犬だ。人間が苦手なエマとミーアの関係も、ゲームにしか興味の無いミーアが過干渉して来ないので少しずつ世間話をする様になって来ている。現在の関係は良好であり、それが崩れる事はまず無いだろう。
ラブホテルに対する外の世界の扱いについて。
外の世界においてダンジョンとは宝を生み出す資源として見るか驚異として見るかはまちまちである。ラブホテルの場合は通常のダンジョンと大きく異なるので参考にはならないが、現状は資源としての要素の方が強いだろう。
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