85再会の朝。
「ダディ、マミーただいま!ママ、ボク会いたかったよ。お兄ちゃん、お姉ちゃん淋しかったよ。マイト、マコレいい子にしてた?」
「おかえり、マコ!妾の一人娘、もう離さないわ!」
マコを奪い取って、頬擦りをする上皇后ミルス。
「母上、マコトが脅えてますよ。」
「いいの、ママ心配かけてゴメンなさい。ボク、こんなに元気だよ。見て!」
「マコ、本当に大丈夫かい?無理したら、駄目ですよ。ほら、あんたも泣いてばっかりいないで何かいいなさい!」
母マリスに怒られた教皇モラドが、身を縮めた。
「ウォー、マコーーー!」
「ダディ、本当に教皇なの?マミー、ダディは大丈夫?」
「でしょ、何も変わってないのよ。安心なさい、マコ。」
「ビリドお兄ちゃん、カミロお姉ちゃんマイトをみてくれてありがとうございます。わぁー、この子がマコレだね。ボクに、そっくり。女の子、なの?」
マコレが、ボクに向かって手を差し出す。
ボクは、その手を柔らかく包み込む。
その瞬間、魔力がごっそり持っていかれる。
えっ、何?
「どうした、マコ?かわいいでしょ、マコみたいに可愛く育てるからな。」
「カミロ、頼むから普通に育ててくれ。私の精神は、もうズタズタなんだ。」
「なんか、ゴメンねお兄ちゃん。カミロお姉ちゃん、マコレは...。ううん、何でもない。」
「何、どうしたの?」
「うん、きっとエッダの加護があると思うよ。」
「そうだろう、私に似て利発な子に育つよ。」
「ビリド、相変わらず親バカだな。」
「兄さんこそ、生まれてもいない我が子の為にオモチャ商会作るんだろう。」
何、それ?めっちゃ、興味あるんですけど!
「どうした、マコ?企画品なら、ここにいっぱいあるぞ。」
オモチャが入った袋を抱えて、満面の笑みのドミヤ。
「ちょうだい、お兄ちゃん!」
その刹那、ドミヤに捕まったマコが喚き出した。
「ほら、ウリウリ。まだまだ、修行が足りんな。」
「やめれ、イダい!クソ兄ちゃん、ヤメレ!離せ、痛い!」
「やめてあげなさいよ、ドミヤ。マコも、いつまでも同じ手口に引っかからないの。マイトに、バカにされるわよ。」
オイクに抱かれたマイトが、意地悪そうに見下ろす。
何、何でマイトはボクをいじめるの?
ボク、母親だよね?
「マイト、ただいま。お母さん、いなくなってゴメンね。」
「バヴー、ンギャオギャア。」
普通に、喜んでる。
気のせい、かなぁ?
「義姉さん、昨日はすいませんでした。マコは、魔力が溢れるほど戻りました。式典が終わったら、念のため精密検査をお願いします。」
「マレト、マコは大丈夫そうだけどお前さんは大丈夫か?目の下が、クマだらけだぞ。マコに、何をした?」
オイクがニヤニヤしながら、マレトを問い詰める。
「イヤー、まぁその~...。」
マコトと一緒に真っ赤な顔になる、マレトであった。
「式典が、始まるぞ。朝餉を食べたら、アルフヘイムの丘に行くぞ。」
晴れ渡る丘、式典日和だ。




