51二号ライダー、誕生。
宿に着いて休憩した後、皆で食事をする事になり街に出かけた。
ひき肉のパプリカ詰めや豚肉をサワークリームにつけて食べていると、ビリーさんが真剣な眼差しで問いかけてきた。
「君達は、殺しはした事あるかい?秋人君は、軍人で警察官だから矛盾してるよね。希人君には、愚問かな?」
「えっ、兄さん...。何、したんだ?」
「何も、してない。人を、殺しただけだ。」
「だけって、あんた医者だろう!何が、あったんだ?」
「秋人君、逮捕はしないでおくれよ。この人は、守るべき者の為ならいくらでも残虐な悪魔になる。気付いているんだろう、希人君が背負ってるものに。」
「なるほど、義姉さんに恋慕より畏敬の念を持つのはこういう事か。私には、覚悟が足りない。」
「そんなもんいらないさ、秋人。お前には、お前の道がある。決して、瑠亜を泣かせるな!」
「しかし、覚悟無く踏み出しては...。」
「希人君、秋人君なら大丈夫じゃないか?今が、潮時じゃないかなぁ。」
「何の事です、ビリーさん?」
「秋人、俺を信じる事が出来るか!俺が、何をしても味方でいてくれるか?」
兄の威圧感にたじろいたが、グッと、堪えた。
なんだ、この汗。
今の私なら兄を相手にしても不足は無いと思っていたが、天と地の差がある。
それ以上だろう、素直に恐ろしい。
「じゃあ、背中を向け。少し違和感に戸惑うだろうが、すぐおさまる。我慢、しろよ。」
私は、兄に背中を預ける。
兄の手のひらから体内に、何かが流れ込む。
少しどころじゃない、体中の血液が逆流してるみたいだ。
ここが食堂の一室でなければ、大声あげて転げ回ってるところだ。
兄貴、宿でやってくれよ...。
「終わったぞ、秋人。よく、我慢したな。さすが、脳筋!」
しばらくふらついたが、そいつは頂けない。
「誰が、脳筋じゃー!」
「おっ、存外タフだね秋人君。これを飲みなよ、落ち着くよ。」
「ありがとうございますビリーさん、これは?」
「ハンガリー名物のトカイワインだよ、こちらでは薬としても重宝されている。」
「へ~薬なんですか、それなら。それより兄さん、私に何をしたんだ?」
「少し、肉体改造した。全方位の衝撃を回避するのと、身体の超強化だ。」
少しどころじゃねぇだろ、私は二輪に乗ったバッタじゃねぇぞ。
「兄さん、やっぱり悪魔だったんだ。代価はなんですか、副作用は無いんですか?」
「クソ、信用されてねぇなぁ。代価は、お前のポ⚪️シェでいいぞ。」
「勘弁してくれ、兄貴!あんた、腐る程金持ってんだろう...。」
「アハッハッ、冗談だ。帰ったら、新車を買ってやるよ。」
「本気か!ありがとう、お兄ちゃん!」
「キモいわ、脳筋ゴリラ!」
店に、長身の金髪イケメンがやって来た。
ビリーさんと秋人に、手を振っている。
秋人が、片言のロシア語で応える。
誰?




