43男の娘への求婚。
「わわわっ、落ち着いてマレト。何、言ってるの?ねぇ、ねぇネェ...。」
「よく、言った。さすが、我が息子だ!」
「マレト君、格好いいわよ。」
「兄さん、羨まし過ぎる。」
「あらら、あらら...。」
皆、勝手な事言ってる。
誰か、常識を弁えた人はいないの。
いた!
ビリーお兄ちゃん、助けて。
「希人君、式場の手配は任せてくれたまえ。」
オ.ワ.タ...。
「やっと、言えた。マコト、オレの女神よ。オレは、お前のためならなんだってする。一生かけて、愛し尽くすよ。」
う~ん、結構重いな。
それにしても、どっかで聞いた台詞だなぁ。
「マレト、その前に色々と問題あるでしょ?まだ、中学生だしそもそもボク男だし。子供、産めないよ。」
「その意気や良し、子供は1ダース位で宜しかろう。既成事実は、あるんだ。我の前に、如何なる障害もあらん!」
ビキッ、バッコン、ドゴーン!
マコトの剣でド突かれたマレトが、頭を抱えて蹲っていた。
「人の話聞けや、ボンクラ!」
ふぅ、疲れるわ。
「あらら、大丈夫かしらマレト君。」
ボクは、小学生の時苛められていた。
学年が上がるにつれ、運動神経の無さや容姿の事で心ない罵倒を受けていた。
ある日は髪にガムをつけられたり、内履きにマヨネーズを仕込まれたり机の中に動物の死骸を入れらたり色んな嫌がらせは日常茶飯事だった。
それは徐々にエスカレートして行き、暴行に変わって行った。
ある日、ボクは上級生の男の子に告白された。
あまり知らない人だったし、ボクも男の子だ。
もちろん、断った。
だが、その子は学校のアイドル的存在である。
想いを寄せる女子に囲まれて、ボコボコにされる。
男とはいえ、小さくて腕力もない。
されるがまま、だった。
それからもトイレに閉じ込められて水をかけられたり、最後は振った男の子の仲間達に殴る蹴るの暴行を受けた。
ボクは、不登校になった。
それから、強くなる為に道場に通った。
勉強は、違う学校なのにマレトが全部教えてくれた。
後から聞いた話だが、マレトはボクの学校に乗り込んでボクを苛めた奴らを一人で叩きのめしたらしい。
結構騒ぎになって、マレトは施設に送られる寸前だった。
しかし、市長さんが事実を究明してイジメを隠ぺいしていた学校と教育委員会に処分を下し我が家に謝罪に来てくれた。
それでも、マレトは市内の学校に通えなくなった。
それならばと、中学に上がるまでボクと一緒に不登校を続けてくれた。
元々小学生で、国立難関大学を楽勝で入学できる学力の持ち主。
何の問題も、なかった。
いつも一緒にいる二人、そういう関係になるのに時間はかからなかった。
むしろ、マコトは積極的だった。
マレトの前では着飾り、あざとい仕草でオトコを誘った。
まんまと術中にはまり、マレトはマコトに夢中になった。
「嫌なのかい、マコト?」
「ふつつか者ですが、よろしくお願いいたします。」
そして、抱きしめられ深い口づけをされる。
その刹那、ボクの身体は白金のオーラに包まれた。




