表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男の娘、皇太子を産む。  作者: コマタ
35/283

33皇太子妃、退場。

「待たせてゴメンね、お姉ちゃん!」


 「マコ...。」




 「お姉ちゃん、なんで... !誰だ、貴様。何をした、お姉ちゃんに何をしたー ?」


 


 後ろの馬車から、法衣を着たふくよかな老人が現れる。


 カミロの背に、聖器【グングニル】が刺さっていた。




 《イヤーーー !!!》




 マコトが倒れ込むカミロを受け止めた瞬間、  十万はいたゴーレムごと周りの景色が消えた。


 いつの間にか、【グングニル】も消えていた。


 マコトは、抱き止めたカミロを治癒すべく傷口に手を当てた。


 出血は止まったものの、傷は癒えない。意識の戻らないカミロに、泣いてすがる。




 『無駄な足掻きは、するな。皇后は、死んでる。後は聖女、お前を我が伴侶にするだけよ。』


 霞の中に、教国の元法皇ドーマルディⅡ世が浮かんだ。


 マコトが、ドーマルディに手を向ける。


 『無駄だ、我はこの次元にいない。』


 「この人は、皇后じゃない。」


 『なるほど、皇后の妹か。騙されたわい。』


「お姉ちゃんに、何したの?何で、ボクの治癒も再生魔術も効かないの?」


 


 『さすが、十万以上のゴーレムを一瞬で無力にするだけはあるな。とんでもない、幼女よのう。前皇帝夫妻の血肉を喰らった、この聖器【グングニル】の呪詛は消えんよ。どんなに魔力が強大でも、歯が及ばん。聖女よ愛でてやるから、こちらに来るがよい。』


 「キモい、このデブハゲ!ボクには、愛しいダンナも息子もいる。お前のものになんか、決してならない !」




 『何を、しておる!無駄だと、言うたであろう。止めろ、お前は我のものぞ。勝手は、許さん!』


 マコトの身体が白金に輝き、背に翼が生まれた。


 更に、カミロに覆い被さる。




 “マイトをお願いね、お姉ちゃん...。”




 カミロの傷が癒えて、マコトの額に傷が浮かび上がった。


 それは、エッダの紋章であった。あの、大精霊の...。


 『自らの魂魄を捧げるとは...。つまらん、意味が無いでは無いか。もう、どうでもよいわ!これで、魔王を顕現させてやろう。』


 ドーマルディは、百万以上はいるであろうゴーレムを出して消えた。




 カミロが、重い瞼をゆっくり開ける。


 頑丈な障壁に囲まれているおかげで、空気までしんとしていた。


 「マコ、ちょっと重いわよ。」


 半身を起こす、カミロ。もたれかかる、マコト。


 「ちょっと、マコ...。マコ... ?」


 異変に気づく、カミロ。周りは、見渡す限りゴーレムばかり。


 そして、脱け殻になったマコト。




 「マコ、起きて。ほら、起きて!お風呂、入るわよ。お腹、空いたでしょ?山盛チャーハン、食べましょ。なんで、何も言わないのよー?何で、こんなに冷たくなってるの...... ?ねぇ......。」




 一気に、まくし立てるカミロ。


 マコトを抱いたまま、深淵の底へと落ちて行く。




 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ