未知の発見
映像を見始めて3時間程が経過した。しかし特に新たな発見もなく割と退屈だ。映像の向こうの生徒達が開始から4時間半経過しているのにもかかわらず全く攻撃を開始しないどころかなんのアクションもないのだ。
そうするとある生徒の前にいるGRを見てコペルは何か見つけたようだ。
「ねえ、あそこ何か見えない?」
「ん?どこだ?」
「あそこ、GRの脇腹の辺り。」
「ん~。これじゃないこの隙間」
それはGRの両脇腹に2,3センチほどの隙間が空いていた。それが横に十五センチほど3本広がっていた。
「何だろう?あの隙間?」
「さあな。もう少し見てみるか」
それから俺は一度等倍にして見ていった。
「こいつ、攻撃を仕掛けそうだな。」
画面に映った男は素早く詰め寄り斬りかかった。
「なんだこの動き。アルミナに匹敵する速さだぞ。」
その男はGRを斬りつけた。
ガンッ!
そんな音とともに男の握っていた剣は弾かれた。
その刹那GRは振り向き男めがけて銃撃した。だがその銃撃は運がよかったのかその男が速かったのか弾は命中することなく過ぎていった。
その男は元いた茂みへ戻っていった。
「この前もそうだったがなぜGRには俺たちの剣が通らないんだ?」
「それは奴らのボディが鋼で出来てるからだ。」
後ろからそんな声が聞こえた。
「フレロそれはどういうことだ?」
そう言うとフレロは説明を続けた。
「彼らというよりGRのボディは全て鋼で出来ている。故に俺たちの剣は通ることなく弾くだから俺たちも鋼製の剣を製造するか奴らの隙でもある3センチほどの隙間に剣を通すしかない。」
「3センチの隙間が隙とはどういうことだ?」
「なんだそんなことも知らないのか。」
フレロはそう毒づくと説明を続けた。
「GRのその隙間に剣を通して中にあるコアを破壊するとGRは機能を停止するつまり倒すことが出来る」
「なるほどな。それじゃあやはり意外と楽に倒せるんじゃないか?」
「それがそううまくいかなくてな。」
「あの隙間に剣を通すのは案外難しくこのビデオのやつもそうだけど不意打ちでもうまく通せずに反撃を食らうパターンが大半だ。何でもゆっくり通している程奴らも隙だらけではないからな」
「たしかにな。それじゃあ俺たちの剣を鋼にする案はそれは厳しいかもだな5,6人はいけるだろうが全員のを製造している時間はないだろうなんてったって鋼を学園側に要求するところからだからな」
「そうか。たしかにな。」
「それじゃあその5,6人の剣だけとりあえず作ったらどうかしら?少しでも対等に戦える方がいいんじゃない?」
「ていったって。科学班だって忙しいだろ。」
「そうでもなそうよ。」
俺たちが科学班の方を見るとまだなにをするべきか結論づかず会議をしているようすだった。
「とりあえず頼むだけ頼んでみるか。」