絶望の未来
「いた!GRだ!ラッキー一体だぜこのまま突っ込んで倒せそうだな」
ダダンッ
「ウッ!銃撃だとそんなのありかッ...」
そう言うと男は二回の銃撃を浴びて血を流して倒れた。二回目の銃撃は頭を捉えたのでおそらく死んだだろう。
「いやがったか。まだ気づいてなさそうだな。このまま背後から斬りかかるか。オッラアアア!!!」
ギンッ!!
甲高い音は剣撃をはじいた
「なにっ!こいつ鉄でできてやがる」
ダダンッ!
「グアッ!」
そんな断末魔とともに男は倒れたこいつも頭に銃撃を食らったので死んだだろう。
「私たちはどうすればいいの?」
「GRよ!にげっ...」
ダダンッダダンッダダンッ
「キャアアアア!!グハッ!」
そんな悲鳴と共に一カ所に集まっていた医療班と科学者7人は銃撃された。おそらく全員死んだだろう。
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黒板に投影された映像を見た生徒達の顔は引きつっていた。まるで目の前で車に引かれた人を見るような顔であった。
「おいおい....嘘だろ...」
「こんなの学校でやることじゃねーよ」
「こんな事俺たちの親が認めてねーだろ!」
そんな言葉が教室の節々から飛び交った。
「このことは君たちが入学するときにきちんと伝えている。その上で君たちの保護者は同意をしている。ゆえにこのテストになんの問題もない。」
「俺たちはそんなこと何も聞かされてねーぞ!」
「それはまだ諸君らが幼かったから覚えていないだけだろう。」
「そんな....」
フラーレンの言うことはごもっともである。俺たちがここに入学したときはまだ5歳の時なので仮に親からこのことが伝えられていても覚えていないのは無理もない。
「我々はこの学園に入学するにあたって三つの条件を提示する。それは
・全寮制を認める。
・高校卒業後は必ず軍、科学者、公安、医療従事者などの国のための任務を果たす。
・生命の管理を全て学園側に委ねる。
の三つだ。この学園はこの三つの条件さえ呑めれば大半の場合入学が可能だ。」
「マジかよ...」
「こんなの初めて知ったぜ。」
「それでも俺はやっぱりいきなりあんなテストはいやだよ。」
「そうだ!しかもあのテストじゃ科学者や医療従事者志望の奴らは犬死にじゃねーか!」
「それは君たちがまだこのテストの攻略法を知らないからだ。知らないものは怖い知らないものには挑みたくないそんなの当たり前だ。今から二週間準備期間が設けられる。この録画や必要なものはこちらに要求してくれ。ある程度は用意をしよう。せいぜい努力をして最善の作戦で挑むのだな。これは余談だがこのテストは過去に一度だけ全員生還した学年もあったと聞いている。君たちのいい結果を期待している。」
そう告げるとフラーレンは教室を後にした。
この後しばらく教室は静寂に包まれた。それぞれがどんな心境なのかはわからない。だがその全員の目には絶対攻略するという確固たる意思が感じられた。俺たちは必ず全員が生還しなければならない。そのための二週間が始まる。