9話 特能生
勉強しなきゃ。
海波との会話が終了し、
席に戻った。
あとHRまで五分。
まだ乱雑があったクラスルームだった。
(さて、MPCでもいじるか…)
◯◯
MPCとはマイスタディ パラソナル コンピュータの略。
最近の有力な高校が使用している所謂自分専用のパソコンである。
様々な機能がついているが、主に使うのは授業であり、学校のほうから支給されている。
この学校の特徴である授業には教師ではなく、監視官しかついていない。全てMPCの中のプログラムで行われてしまうからだ。
教師がつくのは能力技術のカリキュラムだけである。
◯◯
パソコンをしばらくいじっていると、
前の金髪の男子生徒が椅子を後ろにクルッと回転させた。
『なぁ、ちょっと聞きたいんだけどサ、 お前選択科目決めた?』
そう男子生徒は親しげに聞いてきた。
ー見た目は金髪のちょいワルの男ー
そんな感じだった。
でも、いきなり「お前」とは……とんだ主義をしている…
でもその表情には裏も無く、悪気は全くないようだった。
「ああ、決めてるよ。 ほぼ能力科目で行こうと思っているから。」
そう冷たくあっさりと返した。
『そーか! 奇遇だな! 俺もほとんど能力科目だよ。』
安い声、あっさりとした返答に喜んで便乗した。
奇遇と言えるが、Aクラスは能力が弱い奴には到底入れない。このクラスの半分くらいは多く能力科目を選ぶだろう。
でも確かに、「ほとんど」能力科目にいくやつはあまりいない。
『あ、俺は夏季蓮。 とりあえずよろしくな。』
「美咲 広翔だよ。 ひろと呼んでくれ。」
軽く手を突き出した。
蓮も便乗し手を突き出し、手強く握手する。
握手した瞬間に広翔は、
(AAクラスくらいの能力者…か …………特能生か…?)
『おう。じゃ、俺も名前でな。』
あまり頭は良くなさそうだ。能力成績だけで入ったのだろう。
◯◯
特能生はAクラスに入り、そのクラスの中で3〜4人くらいしかいない特殊な人材。
そして入学費・学費などのお金は全くもって要らない。その代わりに特能生とは必ずしも国家秘密の国兵飛燕部隊 「スプラウト」に入らなければならない。
つまり良くも悪くも将来が決まってしまっているのだ。
それが本当の実力主義と言えるだろう。
◯◯
『でさ、さっきひろとが連れてった隣のでかパイ女の名前は?』
隣の海波は他の女の子と話していたが、
その言葉を聞いた瞬間幽霊のごとく止まった。
広翔は、
「ああ このでかパイ女ね。 名前は桐生..」
と言った瞬間、途中で隣席からの殺気が感じた。広翔の話は一瞬で止まった。
『誰がでかパイ女ですって…………………』
聞いていたようだ。
殺気どころか、同時に周りのパソコンなどまで持ち上がっている。能力が無意識に行使されている。
まるで魔女のようだった。
さっきの雰囲気と全く違う。
「おいおい、能力が暴走してるぞ。 落ち着け。」
能力の暴走は止まったが怒りは止まっていなかった。
「ジョーダンだよ、ジョーダン。 てか、最初に言ったのはこいつだし。」
広翔は冷たく蓮に振った。
『え!? ここで俺!? いやいや、ここは広翔が…』
逆に上手く蓮に振られた。
「……いや、でかパイはただの見た目だから。中身には関係しないと思うよ。」
先輩風にいってみた。
海波は赤面になって、能力行使した。
「れん!! 避けろ!!」
『え?』
ドシャン!!! ガッシャーン!
パソコンが二台飛んできた。
(俺のMPCが…………)
部活も頑張る。
感想お願いします。




