第二十六話
久々すぎる更新なので簡単に前回までのお話
見張りの気を引くために家に火をつけ待機していた蘭と夏美だったが、うっかり大声を出した蘭のせいで見つかってしまう。ピンチです!
・・・簡単すぎた。
「あの、ばか・・・!」
何やってんのよ!
画面に映った光景に、思わずパソコンを殴りそうになった。
「はぁ・・・」
片手で顔を覆うと深いため息を吐く冬弥。
「もしもし!蘭!?」
『あー・・・才花・・・?わりい・・・』
蘭に話しかけると気まずげな声が聞こえた。
「謝罪はいいわ。悪いけどこっちからはほとんど何もできないのよ。とりあえず、逃げて」
『分かった!』
「・・・でも、後で覚悟しときなさいよ・・・?」
『・・・はい』
元気になった蘭の声はわたしの一言で一気に力を無くした。
「さて、と・・・。冬弥・・」
振り向くと冬弥はちょうど通信を終えたところらしかった。
「もう終わったよ」
いつもどおりのいい笑顔。
さすが、と言えば、悪びれもせず、当たり前でしょ、と返された。
「後は、見守るだけだ」
【蘭】
蘭は珍しく焦っていた。普段なら楽しんでしまう、追っ手に追われるというこの状況。今回ばかりはそんな余裕などなかった。
「くっそ・・・なんでそんなに詳しいんだよ!この町に!」
今更ながら、才花に見せられた町の地図をしっかり見なかったことを後悔する。
「上司に、言われた、んです・・・!警備、する・・っ場所は、調べとけって・・」
「不審者相手に律儀に答えんな!そんなフラッフラなくせに」
「う、うるさいな!僕は・・はぁ・・・もともと、追跡専門じゃ・・」
「あー!もういい、しゃべんな!」
真面目で少々気の弱そうな青年を釣り目の、いかにもスポーツマンといった青年が叱り飛ばしている。
「お前ら・・・何やってんだ?」
蘭の呆れた声に我に返るふたり。
「あ、おい!班長に連絡したか?」
「う、うん。さっき、して、みたんだけど、繋がんなく、て・・・。電波が悪いみたいなんだ」
「もういい。俺に貸せ」
途切れ途切れに話す相棒に痺れを切らしたのか、トランシーバーを奪いとった。
「もしもし班長ですか?只今不審者を追跡中!指示をお願いします!」
こんなやりとりとしながらも追跡の足が衰えないのはすごい、と感心していた蘭。
後で才花に報告してさらに怒られることになるのだが。
「おかしいな・・・応答が無い。もしかして班長に何かあったのか・・!?」
うわ、やばい・・・!
ここでふたりを班長のもとに向かわせてしまったら、自分の明日はないだろう、と。割と本気で思った蘭。
「あっ!スピード上げやがった!」
蘭の頭に挑発などの作戦はなかった。
「それに、して、も、応答が、遅すぎる」
「ああ、お前、ちょっと見て来い。こっちは俺が追うから」
「わかっ、た」
言うなり踵を返そうとする
やばい・・・!助けてくれ!誰か・・・・・・陽牙!!
「班長ですか!?何かあったんですか?・・・あ、そうですか・・・はい、良かったです。・・・はい、引き続き追跡します・・・はい」
「班長、なんだ、って?」
「何か女性を助けてたらしい」
「そうか・・・班長、らしい、な」
会話の内容を聞いたことと、ふたりが笑いあっているのを見たことで、蘭は余裕を取り戻しつつあった。
うし!まだいけるな!
蘭はにやりと笑い、さらにスピードを上げる。
汚名返上しないとな!
「んな!?あいつまだ走れんのかよ・・・!」
「し、死ぬ・・・・」
「生きろ!!」
はい、すみません。反省してます。
一ヶ月二回どころか二ヶ月一回とゆうまさかのペース。
夏休み入ってんのになにやってんだぁぁぁ!
はい、すみません。
頑張ります!これからはもっと頑張ります!(言いつつもできなそうな自分)
読んで下さった方、本当にありがとうございます!
亀よりのろい更新ですが、お暇なときにでも覗いていただければ幸いです。
感想などございましたら、ぜひぜひ!お願いします。(贅沢ですが)