願い
とてもじゃないけれど、学校に行きたいとは思えなかった。
学校にいるときは孤独だった。
それで良かったのに。
誰かが、僕を目立たせた。
陰キャで、目立たず本を読んでいた、友達がひとりもいない僕を。
そのときは、係の仕事をしていて、後ろに置いている資料集を取りに行く時間がなかった。
他にも、取ってない人は2人いたのに、僕だけが、その人から注意された。
先生もそれを、止めることはしなかった。
「あのひとの発言で悩んでいます」
そう言ったら、先生は、
「あの子はあなたのためを思って言っているのよ」
と返された。
両親にそのことを言って学校に行きたくないと言えば、
「とりあえず行きなさい」
と言われ、取り合ってすらくれなかった。
何をしても、先生と両親の態度は変わらなかった。
例え自殺未遂をしても。
僕はもう、どうしたらいいのかわからなくなった。
生きて、って言うくらいなら、あなたが僕の生存に立ちはだかるあの壁を壊してよ。
何度そう思ったかわからない。
死にたくて死にたくてたまらなかった。
そして、徐々に作り笑いが増えていって、
ついには本心で笑うこともなくなった。
死んでしまいたい。
その願いは、当時も、それから2年が経った今も、ずっと変わらないまま。




