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「付き合ってください」
放課後。校舎裏にて俺、風野悠は告白されている。
「ごめんね。今は、恋愛とかそういう気分じゃなくて」
これで何回目だろう。
正直に言えば吐き気がする。
告白する時のこの頬を赤く染める仕草。それが自分に向けられているものだというのだからなおさらだ。
原因は自分のこの容姿。
父はヨーロッパ地方の鼻が高い美男子。母は日本人でかなり、とまではいかないが顔立ちがそこそこいい方である。
その間に生まれたってのが自分なんだから察してくれ。
望んで容姿を選んで生まれることができたら目立たない顔立ちにしたいところだ。
髪を伸ばして顔を隠している今は昔よりこういうことは減った。
だがこういうことは嫌でも今後起こってほしくない。
もしこの立場を他の人に譲れるっていえるんなら喜んでかわってあげるよ。
だからもう、、勘弁して。