エピローグ
問。「恋」とはなにか?
『恋』異性に愛情を寄せること、その心。
ネットで調べるとこんな意味が、もしくはこれに似た意味がでてくる。
互いに互いが「恋」を持っているとそれは「愛」という形に昇華され、片方のみが「恋」を持っていると当然それは昇華などされずそのまま体を蝕んでいく「毒」となる。
だが「恋」が「愛」に昇華されたからといって必ずしもそれがいいというものではない。
この世の中には絶対はなく、それすなわち「愛」にも終わりがやってくるということである。
そしてそれは人生をゆるがす。
ときに人間という生き物は愚かであり、本来持っていたはずの安全を確認するという動物的本能を捨てて過程を視野に入れず結果だけを手に入れようとすることがある。
「恋」がその例であり、恋は盲目になるという言葉はまさにその通りだ。
俺は幼くしてそれを学んだ。……いや、学んでしまったと言った方が正しいだろう。
それでも俺はこれを幸運な機会だと思った。失敗を学んだことで同じことにならないように対策をできるからだ。
だから、俺はこれからもこれまで通りに過ごす。
だから、
解。「恋」とは危険な「毒」である。